過去ログ - 恒一「対策とか言うけどさ、どうせ来年の7月にはみんな死ぬよね」
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44:以下、名無しに変わりましてGN雨傘がお送りいたします[sage]
2012/06/25(月) 18:56:41.25 ID:/czdE60q0
鳴「まあ、避妊の話は置いといて。さっき榊原くんが早とちりして聞いていかなかった本題を話させてもらうね」

鳴「私が思わせぶりな説明したのも悪いんだけどね。あなた自身は死者じゃないの」

恒一「……?」

鳴「言ったでしょ?『死者』や『死んだもの』が見えるって」

鳴「あなたから見える死の色は下半身だけに見えるのよ」スッ

恒一「下半……身?」

鳴「正確には両足、ね」

鳴「恒一くん、あなたの吸ったサリンガスはどんな毒物だかわかる?」

恒一「……ナチス政権時代のドイツで作られた神経ガスだ。正式名称はイソプロピルメタンフルオロホスホネート――」

鳴「そう。神経毒って言うのは文字通り人間の神経を蝕む毒物。吸った人間が半身不随を引き起こすのも容易に考えられるわ」

恒一「詳しいんだね」

鳴「なんとなく拷問とかNBC兵器とかに興味があった時期があっただけよ」

鳴「それに榊原くんが夜見山で療養してた3ヶ月間に親しくなった未咲」

鳴「未咲の話を思い出せるだけ思い出してみたけど、ほとんど会いに行ったのは未咲の方からだった」

鳴「理由は榊原くんが寝たきりだったからとしか思い出せなかったけど、気胸って三ヶ月も寝たきりになる病気なの?」

恒一「いや……違うはずだ」

泉美「そう言えば、恒一くんの叔母さんの日記でも、恒一くんはいっつもベッドに横になってたか、座ってたかしか書いてなかった……」

恒一「……あの足のふらつきは気胸の一ヶ月間のブランクでなく、歩けない三年間のブランクだったってわけか」

鳴「そうでなきゃ慣れない別人の足だからか、ね」

恒一「でもどうして足に『死者』が?」

泉美「自然災害はいつも変則的」

恒一「……」

泉美「恒一くんが言った言葉よ。このくらいの変化球で来るとは予想もしなかったけど」


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