過去ログ - 零児「……東方新世界」　霊夢「第二章、ね」 -SS速報VIP

過去ログ - 零児「……東方新世界」　霊夢「第二章、ね」

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484: ◆NamCapMdYU[saga]
2013/04/19(金) 13:04:17.37 ID:d0T2n6Bgo

パチュリー「武器がなくとも、貴方の体からは霊力を感じるもの。「水行」をやや欠けた、五行の流れを」

零児「……」

　以前も、彼のことを観察してその霊力の強さを確認していた彼女。
　五行の上に月と日を足した七曜を操る魔女としては、その体は非常に興味深いようだ。

パチュリー「貴方を呼んだ理由はそれ。わざわざ水の気を抑えて……何故それほどの力があるのかが知りたいの」

零児「なら、あの時にでも言えば良かっただろう。多少なら、居てもかまわなかったんだぞ？」

パチュリー「あの時は急だったから。それに、ちょうどいい仕返しが出来そうだったし」

零児「仕返し……泥棒の件か」

パチュリー「知ってたのね」

零児「ちゃんと知ったのは、その少し後だがな。どうやら、俺には隠そうと必至だったらしい」

パチュリー「どうりで遅くなったわけ。まぁ、おかげで得た物もあったけど」

零児「それで、俺の体を見てどうするつもりだ。一応言っておくが、万が一の場合は実力行使も辞さないぞ」

パチュリー「……レミィはね」

零児「……？」

　同じ五行の使い手として、しかし人のまま自分の純粋な力を超えている男。
　あの霊夢と魔理沙を従えていながら、それを除けば特異な点が見つからない人間らしい健康体。
　企て事に見合いそうな、立派な素材。

パチュリー「今なお、この幻想郷の覇権を握ろうと思っているのよ」

零児「……」ﾋﾟｸｯ

パチュリー「だけどレミィは一人じゃ博麗の巫女に勝てないと悟ってる。どれだけ力があっても、早くても、巫女の居場所に辿りつけないって」

パチュリー「だから、それをどうにかできる方法を探し始めた。手始めに、彼女の提示したルールに従ったりもした」

パチュリー「彼女を真似ようと適当な態度を取ったりもした。気の赴くままに推理ごっこに勤しんだ」

パチュリー「時に、新たな力を得たいがために、あえて誘いを受けて月に行ったこともあるわ」

パチュリー「そこで見た光景は、今も目に焼き付いているみたいね」

零児「……霊夢より神に近い少女か」

パチュリー「らしいわね。……そこからかしら、彼女の方策が変わったのは」

零児「……？」

パチュリー「自分の能力を最大限使おうとしたり、妹様に教養を持たせようとしたり、咲夜に美鈴の健康法を教えさせたり」

パチュリー「そして、私の体を、それまで以上に案じたり」

零児「……」

　待たされていたという感覚があるのか、はたまたそんな存在に出会えてうれしいのか。
　饒舌に、溜まったモノを吐き出すパチュリー。

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