過去ログ - 【Fate】慎二「何やってるんだ、ライダー!!」 46ワカ目【難易度:虚淵】
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722: ◆AEs9N/Moag[saga]
2012/06/30(土) 20:26:31.06 ID:7R5uunxGo


 人も住まない山奥を進みながら、暁美ほむらは力ない息を漏らした。

 今回は、山奥に存在する秘境を探す――という事だった。

 どうやら妖怪や幽霊、亡霊などが楽しく暮らす集落があるらしい……との噂を聞きつけての旅。

 目印に、寂れた神社の鳥居があるはずなのだが……まるで見当たらない。

 連れてくるつもりもないのに毎度勝手に付いてくる、某あかいあれの存在にも苛立ちが募り、盛大に溜め息を吐く。


 思えばあれから、色々とあった。

 沙条愛歌と大聖杯を同時に焼き払ったセイバーは魔力が足りずに消滅。

 その彼が眠るという島。妖精郷を探して旅をしている。

 そんなものはただの伝承に過ぎないのではないか、とも思うが……まあ英霊や亡霊がいるのだから、有るかも知れない。

 ほむら自身はそんな程度の気持ちで探しているのだが、隣を歩く間桐慎二は真剣だ。

 「また」と言って友人と別れたのだから、きっとまた会わなきゃならない。

 最初に来たのは向こうなんだから、今度はこっちから行ってあげないと――だそうだ。


 お人よしというか、なんというか……。

 チラリとそちらを眺めて、まあしょうがないかと溜飲を下げる。

 元々そんな人間だから、何度巡っても救ってみせるという決意をするに至ったのだ。

 こういうのも、人外連中に好かれる要因なのだろうか。解らないが。

 それにしても、あの赤いの人外でもないのにうるさい……と思いつつ、「ああ、赤いあくまだから仕方がないか」と一人で結論に至る。

 だからと言って、いつまでも付いて来るのは仕方ないで済ませたくない。

 本当、どこかに言ってくれないかしら……とほむらは何度目にもなるか判らないほど、髪を掻き揚げた。



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