過去ログ - 千早「私達は歌でトップアイドルを」P「目指す!」
1- 20
38:Swing ◆sxnyhhBh7A[saga]
2012/06/27(水) 13:11:12.33 ID:CN6ChBUU0
千早「あ……」

プロデューサーが、再び私を抱きしめる。

私も不安でしがみつくように、プロデューサーに手を回した。

P「早速だが歌ってみてくれ」

私は頷くと、歌い始めた。

千早「♪ 揺れ〜る〜♪ 想〜い〜♪」

明るい中にも切なさの漂う曲調であり、私もそれに声質を合わせる。
悪くない。

歌える。

私はこの曲を歌える。

千早「〜♪ ……どうですかプロデューサー?」

P「さすがだな」

プロデューサーの言葉に、私は有頂天になりそうになる。

P「楽譜どおりの音程、雰囲気に合った声質、共に文句ない」

千早「はい!」

P「だけどそれじゃあダメだ」

千早「えっ……」

P「この歌、揺れる想いは、千早の歌になっていない」

千早「そんな! どこがいけないんですか!?」

P「上手く言えないが……強いて挙げるなら、心に響いてこない」

千早「……え?」

P「青春の中で恋に戸惑う気持ち、業、そして自分の気持ちに対する決意。そうしたものが心に響かないんだ」

千早「意味がわかりません!」

ついプロデューサーに食って掛かってしまった。
まただ。
私の悪い癖。

私のことを思って言ってくれる人に、わかっていても反射的に反発してしまう。

だけどプロデューサーは、そんな事を意にも介さない様子で微笑んだ。

P「しかし逆に言えば、問題点はそこだけだ。そこさえ千早が自分のものにできれば……この歌はもう、千早のものだ」

千早「……」

P「がんばってくれ」

私は項垂れて、レッスンルームを出た。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
132Res/76.91 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice