過去ログ - うたわれるゴロー 〜孤独な男のグルメ旅〜
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55:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/04(水) 20:50:33.09 ID:QKl2rcxSO
 ――

 深夜、誰かの物音と話し声で目が覚めた。
 ハクオロとエルルゥさんがひそひそと話をしている。


エルルゥ「おば……ゃんが…い…くなっ…」オロオロ

ハクオロ「わ…っ…。自分…見て……う」ダッ


 家を出ていくハクオロ。
 俺もその様子から飛び起きて後を追うことにする。


エルルゥ「あ……」

   タッタッ…

ゴロー(一体どこに……?)キョロキョロ


 周辺を見回すと、トゥスクルさんを乗せたウォプタル
( ※この世界の馬。見た目は中型の恐竜)の後ろ姿が確認出来た。


ゴロー「……誘拐か」


 このヤマユラの村長を誘拐する意味はよくわからんが……
 後をつけてトゥスクルさんを奪還しなくてはな。


 …………

黒い外套(アペリュ)を纏った男がポツリと呟く。


「……尾(つ)けられているな」

「はい。若様、どうなさいますか?」


答えるのは若き弓使い。この外套の男の家来と言える存在だ。
白い服がこの月光を反射し、よく映える。
男性なのか女性なのか解らない容貌であった。


「……尾行しているのは二名。先行するのは仮面の男。
 その後ろに中年の男だそうです」


……報告は続いた。より詳しい情報がもたらされていく。


外套の男は少し考え

「……この先の道で待ち伏せるか」

……結を出す。

―― その人はこのまま先に行かせろ。俺達は尾行者をくい止める ――

合図を先行する仲間に送り、外套の男と家来は停止した。


「俺は前の仮面をやる。後ろの中年は任せた」


外套の男はそう言い放ち、森と夜 二つの暗闇に身を溶かす。


「はっ。若様、御武運を」


白い弓師も森の中に消える。


今 ここに獲物を狙うケモノ達が潜み、敵の到着を待つ……




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