過去ログ - うたわれるゴロー 〜孤独な男のグルメ旅〜
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711:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/08/27(月) 22:41:19.09 ID:3S0mQLeSO

ハクオロに見えたのは武勇伝を語る女皇の姿ではない。


クーヤ「見せてやりたかったぞ、余の軍が敵の集落を制圧する様を」

    「アヴ・カムゥの力を――」


ハクオロ「もういい、クーヤ。……そんな辛そうな顔で強がるな」


見えていたのは……重圧で押し潰されそうな、弱い女の子の横顔だった。

二人の会話が止まる。重い、数秒。


クーヤ「…………そうか」


張りつめた笑みが、クーヤの顔から消える。


クーヤ「其方には判るのだな……」

    「……初めて人を斬ったのだ」


次にハクオロの目に映ったのは、小さく震えている年相応の少女。


クーヤ「あの感触が…血がこびりついて離れない」

    「敵も民も…どちらの命をも奪う……そして命を駒のように操る」


クーヤ「それがどんなに重く、辛い事か…… 戦で上に立つ者の責が…」

    「幾日か経ったというのに、あの時の事を思い出すと震えが止まらぬ」


ハクオロ「…………」


クーヤ「其方は不思議な男だ。余をこんなにも無防備にする……」

    「こんな気持ちは初めてだ……」




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