過去ログ - 【まどか☆マギカRPG】宇宙魔法少女キョウコ☆マギカ【２～魔法少女訓練編】 -SS速報VIP

過去ログ - 【まどか☆マギカRPG】宇宙魔法少女キョウコ☆マギカ【２～魔法少女訓練編】

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571: ◆Rf40X2USO7Yr[saga ]
2012/07/16(月) 22:23:26.64 ID:eU2UJ3xAO
［サクラ・シティ～地下書庫前　十日目］

　アタシがユマに追いついたのは、書庫の手前の、自動歩道が途絶えた廃墟に近いエリアだった。小柄な身体ながら、ユマは精一杯急いでここまでやって来たらしい。アタシは声を上げてユマを呼び止めた。

「ユマ！」

　振り返ったユマの顔が、ばっと喜びに輝いた。

「あ、キョウコ！帰って来てくれたの？」

「ああ、今日は訓練も休みだからさ。こっちはどうだ？さっき宇宙うさぎには会ったんだけど、元気でやってるか？」

「うん、元気ー！」

　駆け寄ってきたユマを抱きしめてやると、アタシはその顔をのぞきこみ、どこにも暗さが見てとれないのが分かって、少し安心した。

「じゃ、一緒に書庫でも行くか」

「うん、行こー行こー！」

　アタシたちは連れ立って、ユマが向かっていた書庫への道を歩いて行った。そういえばユマはアタシがここを出るまでしばらくの間は療養施設暮らしだったから、二人でこの道を歩くのは本当に久しぶりだ。アタシたちはお互いがいない間の様子についての話に花を咲かせながら、ゆっくり足を運んで行った。

　書庫への入口になっている扉の前まで来た時に、アタシはぴたりと足を止めた。何かがおかしいと、とっさにそう感じた。緊張と警戒心でアタシの身体が硬くなった。

　ユマは異変にこそ気づかなかったみたいだが、アタシの様子がおかしいのが分かると、まっすぐにこちらを見上げてきた。

「どうしたの、キョウコ」

「静かにしてな、ユマ。それとあんまり動くなよ。…なんか、おかしいんだ」

　アタシは両開きの扉に近づいて、片足で軽くその片方を蹴ってみた。扉は少しきしみながら揺れ動いた。

「…誰か、アタシたちの留守中に、ここに入った奴がいる」

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