過去ログ - 勇者「王様が魔王との戦争の準備をしている?」
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11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)
2012/07/11(水) 18:18:19.68 ID:yFuxTM2h0

狩人「そんな言い方はよくない」

勇者「事実だろ」

以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)
2012/07/11(水) 18:19:19.23 ID:yFuxTM2h0

 ざわ、ざわ、ざわ。周りが騒ぎ出したのを察して、勇者は「厄介だな」と口元を隠す。
 着いてそうそう騒ぎを起こしては、この村に宿泊することも叶わなくなる。
 やたらに血気盛んな少女から視線を外さず、残った手で勇者は道具袋の煙玉をつかんだ。

以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)
2012/07/11(水) 18:20:36.00 ID:yFuxTM2h0

 聞き返したつもりではなかったが、少女は耳聡いらしい。剥き出しの敵意で勇者を睨め付ける。

少女「は? おばあちゃんよ。アタシの」

以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)
2012/07/11(水) 18:21:47.74 ID:yFuxTM2h0

勇者「機嫌を損ねたなら謝る。悪かった」

老婆「そういうことではない。お前ら、魔王を倒すために旅をしてるんじゃろう?」

以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)
2012/07/11(水) 18:22:37.14 ID:yFuxTM2h0

少女「でも、こんなやつらだめだよっ。絶対弱いよ!」

勇者「なんだって?」

以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)
2012/07/11(水) 18:23:28.77 ID:yFuxTM2h0

 勇者はその時ようやく、目の前の少女が背負っているものに気が付いた。
 雲のような鈍色をした金属。柄の先端と殴打面には金色の幾何学模様が描かれている。

 金槌。それも、少女と同じくらいの長さのある。
以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)
2012/07/11(水) 18:24:23.59 ID:yFuxTM2h0

 砕かれた頭から、頸動脈から、血が噴出し往来を染め上げていく。

 遠くから聞こえる通行人の困惑と、叫び声。

以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)
2012/07/11(水) 18:27:35.22 ID:yFuxTM2h0
――――――――――――――――
 勇者は夢を見ていた。
 いつも、死んでいる最中は夢を見る。
 大抵は地獄のような、彼を苛む夢であるが、時たま生まれ故郷の夢を見ることもある。

以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)
2012/07/11(水) 18:28:48.68 ID:yFuxTM2h0
 旅は熾烈を極めた。最寄のギルドに行くのすら、山を下りなければいけない。
 魔王を倒す仲間を集めることすら難しい。
 一週間もたたず殺された。どこにでもいるようなゴブリンが相手だった。

 意識が朦朧とする中、光に包まれた女性が目の前に立っているのを見た。
以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道)
2012/07/11(水) 18:29:44.18 ID:yFuxTM2h0
 とりあえず仲間を探すところから始めた。
 魔物を殺しながら経験を積み、山を下り、王都に向かった。
 煌びやかな装飾。聳え立つ煉瓦造りの教会。煙を吐き出す煙突。

 故郷と比べてはるかに偉大な土地を、ひっきりなしに兵士が動いていた。
以下略



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