過去ログ - 勇者「王様が魔王との戦争の準備をしている?」
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2012/07/11(水) 18:14:04.49 ID:yFuxTM2h0
同類を[
ピーーー
]よりも人外を殺したほうが後腐れはない。それが両国の判断だった。どうせあちらは滅多に言葉すら解さないのだ。
魔王軍はゆっくりと、だが着実に力を増してきている。隣国とも手を取り合って叩かねばならぬと、両国王がわかっていないとも思えない。
だが、笑顔の裏には常に刃が隠されている。厚い厚い面の皮を破って、いつ刃が飛び出してくるか――誰もがびくびくしているのだ。
以下略
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2012/07/11(水) 18:15:55.22 ID:yFuxTM2h0
狩人「どこに行くの?」
勇者「ギルドだ。二人よりも三人、三人よりも四人」
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2012/07/11(水) 18:16:42.47 ID:yFuxTM2h0
勇者はギルドの扉を開いた。皮と、鉄と、汗のにおいが一気に流れてくる。
五感の鋭い狩人がわずかに顔を顰めた。
静かだが、それだけではない空間である。緊張が静電気となって二人の肌を焼く。
以下略
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2012/07/11(水) 18:18:19.68 ID:yFuxTM2h0
狩人「そんな言い方はよくない」
勇者「事実だろ」
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2012/07/11(水) 18:19:19.23 ID:yFuxTM2h0
ざわ、ざわ、ざわ。周りが騒ぎ出したのを察して、勇者は「厄介だな」と口元を隠す。
着いてそうそう騒ぎを起こしては、この村に宿泊することも叶わなくなる。
やたらに血気盛んな少女から視線を外さず、残った手で勇者は道具袋の煙玉をつかんだ。
以下略
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2012/07/11(水) 18:20:36.00 ID:yFuxTM2h0
聞き返したつもりではなかったが、少女は耳聡いらしい。剥き出しの敵意で勇者を睨め付ける。
少女「は? おばあちゃんよ。アタシの」
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2012/07/11(水) 18:21:47.74 ID:yFuxTM2h0
勇者「機嫌を損ねたなら謝る。悪かった」
老婆「そういうことではない。お前ら、魔王を倒すために旅をしてるんじゃろう?」
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2012/07/11(水) 18:22:37.14 ID:yFuxTM2h0
少女「でも、こんなやつらだめだよっ。絶対弱いよ!」
勇者「なんだって?」
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2012/07/11(水) 18:23:28.77 ID:yFuxTM2h0
勇者はその時ようやく、目の前の少女が背負っているものに気が付いた。
雲のような鈍色をした金属。柄の先端と殴打面には金色の幾何学模様が描かれている。
金槌。それも、少女と同じくらいの長さのある。
以下略
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2012/07/11(水) 18:24:23.59 ID:yFuxTM2h0
砕かれた頭から、頸動脈から、血が噴出し往来を染め上げていく。
遠くから聞こえる通行人の困惑と、叫び声。
以下略
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2012/07/11(水) 18:27:35.22 ID:yFuxTM2h0
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勇者は夢を見ていた。
いつも、死んでいる最中は夢を見る。
大抵は地獄のような、彼を苛む夢であるが、時たま生まれ故郷の夢を見ることもある。
以下略
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