過去ログ - 女「人間やめたったwwwww」2
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82:1です。 ◆CIZA6sfEUc[saga]
2012/09/02(日) 23:55:43.03 ID:CU1//Mlxo
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お義姉さんの忠告は、しっかり覚えている。
でも、このまま黙って留守番なんてしていられない。
志乃が彼女を失って泣くのも見たくない。
それに、僕だって彼女と離れたくない。
「猫、わかるだろ。俺の気持ち」
「わかるー。ぼくってかしこーい」
廊下をトコトコと足取り軽く進む子猫。
振りかえって、尻尾をぴんと立てる。
(何もできないでいるくらいなら)
子猫に向かって手を延べる。
「来いッ! 力を貸してくれ!」
「いいよー」
子猫は僕に飛び込む。
(人間でいることにこだわって、大事なものをなくすくらいなら)
体中の細胞がはじけるように熱く、目の前がちかちかする。
僕は少しよろける。
壁に手をついて目を開けると、暗い廊下のはずなのに、よく見えていた。
指を見ると、爪が伸びてとがっている。
窓ガラスに移った自分の虹彩は縦長になっている。
頭には三角の耳が生えている。
「悪いな。お前には物騒なことさせたくなかったんだけど」
「いーよー。ぼく、おばちゃんたすけるの、てつだってあげる」
――人間やめてやる。
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