過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.13
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◆YHxtVKAHbw
[sage saga]
2012/07/17(火) 22:00:47.23 ID:R5rxtn7yo
御鏡はコーヒーを一口含み、
「何かあったんだね?」
「まあな」
俺は、桐乃からの誘いを断ってから今現在に至るまでの経緯を話して聞かせた。
「……なるほどね。やっぱり桐乃さんは京介くんと一緒に来たかったんだね」
「いや、その考えはおかしい。お前がイベントのことを知ったとき桐乃の事を考える余裕が無かったのと同様、桐乃もお前の事を考える余裕が無かっただけだろう」
「でも、お兄さんである京介くんのことを考える余裕はあったってことだよね?」
「何が言いたい?」
「桐乃さんが十八禁グッズを入手する手段として僕と京介くん、選択肢は二つあった。そのうち一つは京介くんの言う通り、考える余裕が無かったのかも知れない。でも残りの一つが駄目となったら、普通なら消えていた選択肢が再浮上するはずだよ?」
俺は黙ってコーヒーを飲み、視線で続きを促す。
「桐乃さんは京介くんに断られた。だけど代替案である僕は桐乃さんの中に出てこなかった。出てきたとしても、あえてその手段は選ばなかった」
御鏡はここまで言ってから一呼吸置き、
「僕は最初から桐乃さんの眼中に無かったってことだね。本当ならこの後も京介くんと一緒にアキバ巡りしたかったんじゃないかな? 追い払うような言い方したのは黒猫さんや沙織さんがすぐ傍にいたから照れ隠しでさ。京介くんを見て泣いたって言うけどその涙の意味を考えてみてよ」
「諦めかけていた十八禁グッズが手に入るという歓喜の涙だろ?」
「京介くんが本気でそう言ってるのならちょっと見損なうな」
分かってる。
本来の桐乃ならあの場面では何も言わずにずんずんと詰め寄り頭突きの一発でも食らわし「遅えんだよ」とか言うはずだ。
「さてと、京介くん。このまま家に帰るかな? それとも──」
御鏡がここまで言ったところで、まるでタイミングを計ったかのように俺の携帯が着信を知らせた。
桐乃だ。
通話ボタンを押すと、
『いますぐアキバに荷物持ちに戻って来い』
とだけ告げ、俺の返事も待たずに切りやがった。
御鏡は笑みを浮かべながら、
「お呼びがかかったみたいだね。コーヒー代は奢るから行ってらっしゃい」
俺は盛大に舌打ちして喫茶店を後にした。
<了>
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