過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.13
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243: ◆6U1bthnhy6[sage]
2012/08/05(日) 20:44:10.04 ID:2d2Rp42DO
『パチリ』

電気を消しベッドへと横たわる。

「・・・」

・・・眠れん。
別に明日が楽しみすぎて、眠れない子供と一緒というわけではない。
そりゃちょっとは楽しみでもあるが、眠れないというほどではない。
眠れないのはただ単純に、シンプルな理由ですなわち。

「・・・暑い」

ただこれに尽きる。
なんでも今年は空梅雨で、尚且つ連日猛暑ときているものだから、夜になってもアスファルト熱が引かず、連日熱帯夜になっているという始末。
その上俺の部屋にはエアコンだなどと洒落たものなどなく、ちゃちい扇風機一つだけ。
不用心にも開け放しの窓から一切風は入ってこず、必然的に部屋にこもった熱気が風に流されるのみとなっている。
だから慢性的に寝不足な俺だった。
そこへきて今日のサークル参加だ。
冗談じゃなく半ば本気で死を覚悟したね。
行きの電車。
サークル入場までの炎天下。
そして会場内の熱気。
正直、精も根も尽き果てた感じだ・・・。
でも、だからこそ今日はぐっすり寝られると思っていたんだが・・・。

「・・・はぁ」

一つため息をつくと、俺はごろんと『壁』に向かって寝返りを打った。
・・・原因はわかってる。
今俺は一つ悩みを抱えている。
それは・・・妹桐乃の彼氏疑惑。
この間、桐乃がすれ違いざまに呟いた、

『――今度紹介してあげよっか?あたしの彼氏』

この言葉に、ずっと悩ませ続けられているわけである。
別に妹に彼氏ができようがどーでもいいはずなのに、なぜかそれが気になって仕方がないのだ。

「ったく・・・」

自嘲気味に吐き捨てる。
なぜ妹の色恋沙汰に頭を悩ませなけりゃならんのだ?
別にいーじゃねーか。
桐乃の横に誰かが立つって事だろ?
そうしたら桐乃の面倒はそいつが見るわけだ。
なら、俺はお役御免。
晴れて自由の身の上だ。
良いことずくめのはずなのに・・・なぜか胸の辺りがムカムカする。
あーったく!なんなんだろーなこれは!?
他にも考えなきゃいけないことはあるってーのに、全くバカみたいだ。
あー・・・考えたら余計に目が冴えてきた。
とりあえず・・・目先の懸念事を片づけることに勤しんでみるか・・・。

「桐乃」
「ん?」
「俺に抱きついてないで自分の部屋で寝なさい」
「え?やだ」

そう言って桐乃は、またモソモソと俺の胸に顔を埋めた。
・・・16連敗か・・・。



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