過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.13
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330: ◆YHxtVKAHbw[sage saga]
2012/08/12(日) 17:48:28.01 ID:yJcfa9O4o
「よしっ」

 俺は膝を叩いて桐乃に向き直る。

「これからはこの手のゲーム買う時は、俺の名前で注文しろ。ダンボールは俺が保管しておいてやるから」

 俺も現在十七歳だから厳密にはアウトだろうけど、エロ本お袋バレという前科があるぶん、桐乃より厳しく当たられる事も無いだろう。

「え? でも……それは……」

 桐乃はもじもじしながらゲームパッケージに書かれているタイトルロゴの中の一文字を指差す。

「おにいちゃんがこういうゲーム買うっていうのは……これはこれで問題あるとお父さんに思われたりしない……?」

 桐乃の指先に書かれている文字は「妹」だった。

 確かに妹にあれやこれやをするゲームは、実際には妹がいない人間が妹に過度の美化された妄想を膨らませつつプレイしているというイメージがある。
 俺の勝手な想像だけど。

 俺が妹がいない一人息子だったら問題無い。
 しかし、目の前にいる桐乃は紛れもなく妹だ。
 俺がこの手のゲームを買ったと親父に知れたら、桐乃をどういう目で見ているんだと殴られるのは火を見るより明らかだ。

「……分かった。これについては別の対策を考えよう。しかし──」

 ──なんで妹もののゲームなんだ?

 桐乃のコレクションを見る限り、好きなアニメはいわゆる美少女ものがほとんどだ。
 つまり、単に可愛い女の子が登場するという理由なだけで、ゲームに関してもそういうものを集めている。
 それがたまたま妹ものだった、という事なんだろうか。
 しかし、俺もあまり詳しくないが、美少女が出てくるゲームの全てが妹ものとは限らないだろう。
 桐乃の持っているゲームの中に何個か妹ものがあっただけ、というのなら話は分かるが……

「……妹ものがほとんどだな……」

 俺の呟きに、桐乃は気まずそうに俯くので、俺は慌てた。

「い、いや。責めてるわけじゃないんだ。好きなものに理由なんて無いだろ? そんな事より──」

 言いながら「妹と恋しよっ♪」のパッケージを手に取り、

「これ、ちょっとやってみてくんね? どんなものか知っておきたいし」

 オタクに限らず何かしら趣味を持っている人間は、一度スイッチが入ると饒舌になるという事は俺自身も身を持って知っているので、少しでも桐乃の気を上向きにさせようと思って言ったのだが、予想に反してこの妹はふるふると首を振った。

「い、嫌だよ……。絶対ドン引きしちゃうもん……。少なくともおにいちゃんが見ている前では出来ないよ……」

 大事なことを失念していた。
 このゲームは恐らく妹にエッチなことをする内容なのだろう。
 そういうゲームを俺の前でやるという行為は、桐乃にとって抵抗があるのだろう。


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