過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.13
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或る兄妹の別れ 10/10
◆ebJORrWVuo
[sage saga]
2012/08/18(土) 00:06:34.33 ID:w9Y/glPqP
これは、嘘が混じっている。
「おまえが幾ら言ってきても、俺は決しておまえを異性として見ることはない」
俺の初恋は……おまえなんじゃないかと思う。
「だからおまえは……俺以外の誰かと幸せになれ」
無視しあってた時だって考えてたのはどうにかしておまえと仲直り出来ないか、だった。
「俺以外の誰かと結婚して、幸せになれ」
今だって、ずっと側に居たいと願うのは、おまえだから。
「おまえの結婚式を見届けるのが、俺の夢なんだよ」
だから、今、俺は全力で失恋している。
「いいかよ、桐乃……」
さあ、終わらせていこうぜ。
兄妹の関係に、邪魔なものを全て。
「俺は女としてのおまえは、大嫌いだ」
……全てを、言い切った。
容赦など忘れて、優しさなど忘却して。
ただ、ただ、言い切った。
暗闇で良かった。
俺の涙を見られる事はない。
ひっく。
桐乃の、泣き声が聞こえる。
……それを泣き止ます事は俺には出来ない。
今日負った傷は、きっと誰かが癒してくれるだろう。
それは決して俺の役目じゃない。
俺は手探りで扉をあけて……出ていく。
またこの部屋に来る事があれば……。
その時はどこまでも兄妹としてだろう。
うわああああああ……ッ!!
背に、悲痛な叫びを感じながら、俺は、自分の部屋へと戻ることにする。
俺も、今夜は泣き明かすのだろう。
でも、それでいいんだ。
兄妹は、結婚出来ない。
そして、祝福されない。
もし、もう少し早く、こういう展開が来ていたらもしかしたら違う選択肢もあったかも知れない。
けど、俺達にはもう共通の友達が沢山いて。
桐乃を、きっと黒猫や沙織たちが癒してくれる。
あやせだって支えてくれるだろう。
だから、大丈夫。
俺達は、明日を信じて生きていくことが出来る。
だから……今日ぐらいは絶望の中で泣き喚こう。
人生を呪うようにして、泣き叫ぼう。
……おやすみ、桐乃。
そして、また、明日。
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