過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.13
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508:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/08/28(火) 09:19:08.01 ID:FX4FqTfIO
「分かってくれるよな、あやせ。黒猫は俺と桐乃のわがままを聞いてくれた。それでもいい、と。それでも俺を好きでいてくれる、と。俺はそんな黒猫を裏切ることは出来ない」

お兄さんは最後に決定的な追い打ちをかけた。

「お前は『妹の親友』だ。そして、俺にとってもかけがいのない『友達』だ。これからもずっとな。」

「だから・・・それ以上を俺に求めないでくれ。そうしたら、俺はお前を拒まなくちゃならなくなる。」

「すまん!あやせ!」

分かっていたことのような気がする。優しいお兄さんだからこそ、黒猫さんを裏切れないこと。私に淡い希望を持たせ続けないように、わざとハッキリと言ってくれたこと。

「・・・してくれ」
「え?」
「結婚してくれ、って言ってくれたじゃないですか!黒猫さんと付き合うよりも前に!私は、私のことは裏切れて、黒猫さんはダメって。そんなのないですよ・・・」

私は正直に言った。何もかも。無様でも良い。全ての想いを伝えきった。何て言われても良い。ただ、もう我慢はしたくない。正直にいたかった。そうさせてくれた人がいたのだから。

「ああ、言ったよ。確かにな。」
「あれは、やっぱり嘘だったんですね?」

最後の勇気を振り絞って聞く。望む答えなど返ってくるはずがないのに。

「今となっては言い訳出来ないな。そうだよあやせ、あれは嘘だ。冗談だったんだよ」
「・・・わざわざ付き合って頂いてありがとうございました。お兄さん。ご迷惑をおかけしてすみません。失礼します。」

もうこれ以上聞いたら、生きていけそうにもない。

「あ、あやせ。俺は」
「さようなら!」

今は涙を隠してこの場から逃げることしか出来ない。でも今の私は1人で帰る気力すらない。

誰かに助けて欲しい。でもお兄さんに頼ることは出来ない。桐乃、黒猫さん、お姉さん。駄目だ。助けてなんて頼めない。

今の私が頼れるのは彼しかいない・・・


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