過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.13
1- 20
732:或る分岐点 秋美ルート  ◆ebJORrWVuo[sage saga]
2012/09/15(土) 13:09:57.76 ID:cRjnl64vP
 足の下を見る。
 そこには蛙のようにうつ伏せに倒れている知人の姿があった。
 紹介しよう。これが登校拒否児、櫻井秋美の姿だ……!
 片手にゲームのコントローラーが握られていて、倒れた方向にはテレビがゲーム画面を映している。
 この事から、ゲーム途中で寝たのだと推測出来る。
 
 ……どんだけ暇を潰すことに必死なんだこいつは。

 俺が観察している間、ずっと踏んづけてたわけだが、さすがに重くなってきたのか櫻井が呻きながらも、体勢を変えようとする。
 つか、起きろよ。
 さすがに全力で踏みつけているわけではないので、俺が今朝食らった妹プレスほどの痛みは無いだろうが……。
 
 そろそろ足をどかしてやるか。
 櫻井の抵抗も強まってきたので、俺は足をどかしてやる。
 すると体勢を変えようと必死だった櫻井は、突然抑えていた力から開放されてしまい、勢い良く転がっていった。 
 そしてそのまま壁に激突する。
 
 ……ってかシャツの前のボタンぐらい閉めろ。
 超オープンだったから。めっちゃガン見しちゃったから。
 まだ知り合っても間もない美少女のおっぱいをまさか直視するハメになるとは思ってなかったぜ。

 頭を打ってしまったのか、頭を抑えてゴロゴロしている櫻井を見つつも、俺は俺で自分のリヴァイアサンを抑えるのに必死だった。
 忘れろ、いや忘れるのは勿体無いから脳内秘密フォルダに保存しておいて……取り敢えず一時的に忘れるんだ、そう、妹の胸みたいなもんだ、あんな平坦な胸は……。
 
「……いたーい」

 俺が漢の闘いをしていると、頭を抑えたままのっそりと櫻井が起き上がった。
 相変わらず前が全開だ。
 ってまた見ちゃったじゃねえか、さっきよりもはっきりと、うおおお、静まれ、静まるんだリヴァイアサン!
 
「うう……、またゲームしながら寝ちゃってたか。変な体勢で寝たせいか頭痛いよ」

 いや、頭痛い理由はそれじゃないからな。
 変な体勢で寝て痛くなるのは体だろ。
 
 そう突っ込んでやりたかったが、考えてみれば今見つかるのは不味い。
 リヴァイアサンを押さえ込んでいる姿を見られるのも嫌だが、それよりも不法侵入してるわけで。
 流石に知り合いを速攻で警察に通報するような異常な思考を櫻井が持っているとは思えないが、万が一という事もある。
 
 幸い、まだ櫻井は俺に気付いてないようだ。ここは、こっそり去るべきだな。
 俺が忍び足でベランダに戻ろうとしていると、櫻井が寝ぼけ眼のまま、小さく呟いた。
 
「……こーさか」
「……はいッ?!」

 ば、バレた!?
 
「あいつ、また来んのかなー……ってえ、ええ!?」
「なんだよただの独り言かよっ!びびらせんじゃねえ!」
「え、あ、ごめんなさいっ!」
「分かればよろしい。じゃあ、また学校でな」

 シュタ、と片手を上げて堂々と俺はベランダへと向かう。
 それを数秒、唖然とした表情で見送る櫻井。
 そして、突如俺に向かってダイビング。
 
「うおっ! 足を掴むな、転ぶだろうがっ!」
「待って待って待って、ちょっと思考を整理させて」
「思考を整理させたいなら一人で考えるのがベストだな」

 冷静に櫻井の手を振りほどく俺。
 しかし、頑なに離そうとしない櫻井。
 
「離さないから! 秋美ちゃんの握力舐めんな! 十キロぐらいあるからっ!」

 平均値の二分の一しかねえじゃねえか!

 何か逆に哀れになってきて、手を振りほどくのを諦める。
 それをどう捉えたのか、櫻井はふっふーんと笑ってみせて、そしてようやく核心をついてきた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/800.47 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice