過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.13
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◆YHxtVKAHbw
[sage saga]
2012/07/17(火) 21:57:27.28 ID:R5rxtn7yo
「あのさー」
木曜日、学校から帰宅した俺に、リビングのソファに座っていた妹様からお声が掛かった。
「あんだよ」
「今度の日曜、アキバに行くから」
そう言えば、ゲーム会社『ありす+』が妹めいかぁシリーズに関連したイベントをやるってどっかのニュースサイトで言ってたな。
言っておくが、俺が自主的にこの情報を入手したのではないという事を力の限り強調させてもらう。
ネットサーフィン中、あくまでなんとなくリンクをクリッククリックしている最中にそのページをチラ見したに過ぎない。
その時は、こういうの絶対桐乃が見落とさないだろうな、と漠然と思っていたのだが案の定だったワケだ。
「何しに行くんだ?」
分かっていながら聞いてみる。
「『ありす+』のイベント」
ビンゴ。
「そっか。ま、行ってこいや」
「はあ?」
この後に続く桐乃のセリフは容易に想像できる。
俺は、桐乃の言葉に被せるように、
「「あんたも一緒に行くに決まってるでしょ」」
ホラ見ろ。完璧にシンクロしたぜ。
桐乃はチッと舌打ちする。
「分かってるんならいいケド──」
「言っておくが俺は行けないぞ」
俺の返しには意表を突かれたらしい。
目を大きく見開いて、
「なに勝手なこと言ってるのよ、あたしが誘ってんのよ?」
「その日は先約があるんだよ」
「そんなのキャンセルしなさいよ」
相変わらず理不尽なやつだ。
「そういうわけにはいかん。前々から決まってたからな」
「じゃ、じゃあ例えばお父さんが急に倒れて病院に担ぎ込まれたとかあっても、あんたは先約の方を優先するの?」
「あのなあ……、それとこれとは事情が全然違うだろ」
「同じよ! 家族のコトなんだから!」
「……じゃあ、イベント中にでもぶっ倒れろや。そうしたら駆けつけてやっから」
どうあっても俺は一緒には行けないという事を今更ながら認識した桐乃は、急に不安そうな、心細そうな表情になる。
「ねえ、どうしてもダメ? そんなに大事な用事なの?」
俺だって桐乃の兄であると同時に、一人の人間だ。桐乃の予定に合わない事態だって起こり得る。いや、むしろ今までそういう事が無かったのが不思議なくらいだ。
まあ実際のところ先約というのは赤城だったりするわけで、ちょっと断りの電話さえ入れれば問題無いと言えば問題無いのだが。
「黒猫や沙織を誘えばいいだろ?」
「あ、あの二人は予定があるって言うから……だからあんたを誘ってんじゃん!」
「その二人と同様、俺にも予定があるんだよ。それくらい分かれよ」
こういうパターンだと、大抵桐乃は仇を見るような目付きになるのだが、今回は今にも泣き出しそうな顔になった。
さすがにちょっと可哀想になり、赤城との約束を断ろうかなと思ったのだが──
「先約って……地味子?」
「ちげーよ! 仮にそうだとしてもお前には関係ないだろ! あと、麻奈実のことを地味子と言うな!」
意地でも赤城との約束はキャンセルしてやらん!
「ゴ、ゴメン……」
あれ? なんか調子が狂うな。
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