過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.13
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900: ◆k4qYXRI5uY
2012/10/20(土) 01:11:23.90 ID:HeVeLoH20

その後、俺達はスイートタイムを楽しみながら上へ上へと上がっていった。
まぁあの【飴事件】の後、一悶着も二悶着もあったのだがそれらは思い出すだけで頭痛がするので省略する。

人が込み合う中、俺達は何とか賽銭箱……の二十メートル手前ぐらいまで来た。のは良いのだが、そこから進む気配がいっこうに無い。
ごちゃごちゃと人にもまれながら待つ事、ゆうに15分。短いかと思うかもしれないが、この人混みの中の15分は異常に疲れるのだ。

実際、ブリジットちゃんは気分が悪くなり、今俺がおぶっている。

なにやら私達がおぶるから俺はおぶるな、という意見が出てきたが、ここは年長者、そして男である俺がやるしかあるまい。という事で俺がおぶっている。
それにしても顔が赤い。ブリジットちゃん、大丈夫なのだろうか? 心配だ。

「ふぅ、ほんとどうなってんだ? ちっとも進まねぇじゃねぇか」
「そうでござるなぁ、ここまで進まないのはいささか異常でござる」

沙織もちょっと困り顔で同意してくる。
まぁそんな事を言っててもしょうがねぇ、待つしか俺達に選択肢などないのだから。

なんて思いながら皆どだべっていると、どうしたことだろうか、いきなり列が移動しはじめた。
ただでさえすし詰め状態だった状況で、列が急に移動するとどうなるか、それは結果を見る前から明白だった。

それでもと、必死に一人の手を掴む。もう片方の手はブリジットちゃんを掴んでいるのに必死で無理だ。
パシッ、という効果音とともに掴んだその手を離すまいと必死に手繰り寄せて抱きしめる。

揉みくちゃにされながら波がさるのを待つ。ようやく波がさった時にはものの見事に皆とはぐれていた。
抱きしめていた加奈子と、背中のブリジットちゃん以外は。

「よぉ、大丈夫だったか?」
「お、おう」

俺はゆっくりと加奈子を放す。
加奈子はなにやらモジモジとしているが、今はそれどころではない。

「はぁ、ものの見事に皆とはぐれちまったな」

そう、皆の姿はこの場に見当たらない。
ほんと、一人たりとも。


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