52: ◆0WipXNi8qk[saga]
2012/07/16(月) 16:07:45.77 ID:CZnO16LJo
「えぇ、先生方は理科のVIP待遇とか色々知っているので、勝手に気を使ってくれて話しやすいんですよ。
馴れ馴れしすぎるのは苦手ですし」
「お前……いや何でもない」
俺は理科に「お前が言うな」と言おうとしたが、面倒なのでやめておく。
夜空はちょっと唖然とした様子だったが、気を取り直して、
「で、どうだったんだ。嘘発見器の効果は」
「ぶっちゃけ使えないですこれ」
「発案して作った本人がそれ言うか……?」
俺は呆れて言う。
「もう、ブーブー鳴りまくりでしたよ。何とか本音を探ろうとしましたが、良く分かりませんし。大人って黒いですね」
「……あー、まぁ、そうかもな」
ちょっと遠い目をしている理科に、俺は苦笑するしかない。
「そ、それで、小鷹。貴様は本当に会話なんてしたのか? 無理して嘘つかなくてもいいんだぞ?」
「し、したっての」
「へぇ、小鷹先輩と言葉をかわすなんて、その人自暴自棄にでも陥ってたんですか?」
「失礼だなお前!?」
あまりの言い草に俺は叫ぶ。
「普通に……ではないけど、とにかく話したよ」
「もうやめろ小鷹。もう、いいんだ……」
「その哀れみの目はやめろおおおおお!!!」
妙に優しい声色で俺の肩に手を置く夜空。
俺は即座にそれを振り払う。
「でも、誰ですか? その小鷹先輩と会話したという勇者は」
「俺は魔王か。……柏崎星奈って子だよ」
「 な ん だ と !? 」
夜空が大声出して立ち上がった。
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