965: ◆0WipXNi8qk[saga]
2012/08/27(月) 15:25:47.93 ID:rvvGPYaNo
「体育館にみんな集まっていたぞ! ワタシ達も行ってみるのだ!!」
「体育館……夜空は大丈夫か?」
「あそこは人口密度が凄まじいことになっていそうだな…………私が途中で倒れたら頼むぞ」
「はい、お任せをあねご」
「……できれば小鷹がいいんだけどな」
「え、なんだって?」
「…………」
夜空がジト目で俺を見る。
そして。
「だから!! 私が倒れたら小鷹が介抱してほしいと言っているんだ!!」
大声で叫んだ。
周りの道行く人々も何事かとこちらを見る。
夜空の顔は案の定真っ赤で、俺も同じように顔が熱くなるのを感じる。
「ばっ、い、いきなり何言ってんだよ!」
「お前が鈍感なのが悪い!! わ、私は……もう隠すこともないし…………」
「……え、えっと、とにかく行こうぜ!」
なんだか妙な空気を振り払うように、俺はさっさと歩き出すことにした。
マリアはキョトンとして、幸村はわずかに口を尖らせながらついてくる。
夜空は慌てて俺の後を追いながら口を開く。
「ま、待て小鷹! 返事はどうした!?」
「分かったっての!」
俺は夜空とは目を合わせられずにそう答えることしかできなかった。
***
体育館には人が押し寄せ、むっとするほどの熱気に包まれていた。
窓には暗幕がかけられており、光が全然入ってきていない。
そんな中、前のステージだけがライトアップされている。
俺達はステージから真正面あたりの位置には居るのだが、距離が遠い。
マリアなんかは全く見えない状態なので、俺が抱き上げてやる事にした。
夜空はそれを見て、顔色を悪くしながら口を開く。
「お前はマリアの父親か」
「し、仕方ねえだろ、何も見えないんじゃ可哀想じゃねえか」
「あはは、新しいお父さんなのだ!!」
「あにき、いつでもわたくしが代わりますので言ってください」
「……あー、分かった。ありがとな」
幸村の細い腕を見ながら、俺はとりあえずそう言っておく。
するとその時、周りの人達がざわざわし始めた。いよいよ何か始まるようだ。
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体育館の催し物が>>966の投稿時間のコンマ以下の数字で決定
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/08/27(月) 00:00:00.(00)←ここ
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