過去ログ - 伊織「偶像失格」 -SS速報VIP

過去ログ - 伊織「偶像失格」

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160:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県)[saga]
2012/11/25(日) 21:59:54.84 ID:qW29tu8ao

「少しこれからの話をしようか？」

私の隣りから声がする。
事務所にあった3人掛けのソファの両端。
私とアイツ。
近すぎず、遠すぎない微妙な距離。

何か飲もう、とここに移動してきてからしばらく経った頃、そう切り出した。

「そうね」
「みんなには内緒にしないといけないし」
ちょっとだけ罪悪感。
「色々と話すことがあるわね」

「俺、この事務所を辞めようって思っているんだ」

「……え？」
さっきとは別の理由で何も言うことができない。

「あっ、もちろん今日明日すぐにでもってわけじゃないぞ」
「今いるみんなのプロデュースが一通り終わってから、だな」

「待って、どうして……」
辞めるの？
辞めなくちゃいけないの？

聞くことなんてできない。
間違いなく私のせいだから。

「実は、961プロってところからこっちに来ないかって誘われてて、」
その誘いを受けようと思っているんだ。
そう、言った。

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