過去ログ - 美琴「何、やってんのよ、アンタ」垣根「…………ッ!!」
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170: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2012/07/21(土) 21:47:36.37 ID:Z9sf+Ial0
なんて恐ろしい世界なんだろう、と佐天は思った。
何故この少女がそこまで堕ちたのかは分からない。だが、絹旗は「望んだわけじゃない」と言った。
もしかしたら、望まぬ大きな力が発現したばかりにそんな世界に堕ちてしまったのかもしれない。
もし絹旗が自分のように無能力者だったらどうなっていただろう、と考える。
佐天は絹旗の住むような『闇』について何も知らない。無能力者でも関係なく堕ちる者は堕ちるのかもしれない。
以下略



171: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2012/07/21(土) 21:48:20.38 ID:Z9sf+Ial0
もし、絹旗が無能力者だったらどうなっただろう?
もし、そのリーダーが超能力者じゃなかったら?
もし、自分が超能力者だったら自分もここまで堕ちていただろうか?

もし、もし、もし。
以下略



172: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2012/07/21(土) 21:52:14.63 ID:Z9sf+Ial0
力があるのとないのと、どちらが幸せなのだろう?
佐天は無能力者だが、普通に学校に通い、普通に友達を作り、普通に生活を送っている。。
日常生活で無能力者だからといって特別不便があるわけでもない。
つい自虐的になってしまうことと、スキルアウト等に絡まれた時に身を守る方法がないくらいだろう。
だが、前者は自分の気持ちの持ちようの問題だし、無能力者なんて珍しくもない。なにせ学園都市の学生の六割が無能力者なのだ。
以下略



173: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2012/07/21(土) 21:54:14.52 ID:Z9sf+Ial0
無能力者にはそういった高位能力者の悩みを理解することが出来ない。
たとえば学園都市第三位の御坂美琴。超能力者を努力で勝ち取った彼女にもまた、大きな力を持つが故の苦悩があるはずだ。
それこそ血の滲むような努力の果てに勝ち取った超能力者の称号。
それはたしかに彼女に栄光をもたらしたのだろうが、果たしてそれだけだったのか。
絹旗のように、その力を持ったことにより生じた苦しみがあったのではないか。


174: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2012/07/21(土) 21:55:04.25 ID:Z9sf+Ial0
勝手に力のある白井や美琴を妬み、強者には自分のような弱者の気持ちなんか分かりっこない、と信じていた。
美琴にも超能力者特有の悩みがあるだろうに、彼女は親身になって無能力者を理解しようとしてくれた。
それなのに、向こうは理解しようと努力してくれたのに。
こっちは理解しようとしなかったばかりか、超能力者に無能力者の苦しみが分からないように無能力者には分からない苦しみが超能力者にあることに気付きもしなかった。

以下略



175: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2012/07/21(土) 21:58:12.69 ID:Z9sf+Ial0
醜い。佐天はそう思った。一方的に嫉妬を剥き出しにしたことが情けない。
対照的に御坂美琴はなんと強いのだろう。
美琴には遠く及ばないと思った。力の強弱とは違った部分でも、彼女の足元にも及ばない。
佐天はこの時、何故美琴があれほどまでの人望を有しているのか、何故白井黒子があれほどまでに美琴を慕っているのか、真に理解できたような気がした。

以下略



176: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2012/07/21(土) 21:59:35.80 ID:Z9sf+Ial0





以下略



177: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2012/07/21(土) 22:00:30.72 ID:Z9sf+Ial0
もともと彼女は頭に血が上ると周りが見えなくなり、思慮の欠けた行動をとりがちになる。
美琴を誘き出す作戦も、本来もっと練ったものになるはずだった。
だが美琴の性格を考えた結果、彼女の仲間を攫えばそれだけで十分だと麦野が判断したのだ。
これには一刻も早く美琴を殺してやりたいという麦野の思いもあった。
美琴への殺意ばかりが先行し、普段なら使わないだろう人質という手段も躊躇わなくなっていた。
以下略



178: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2012/07/21(土) 22:01:09.45 ID:Z9sf+Ial0
『アイテム』のメンバーはこれに反対した。
絹旗最愛、滝壺理后、フレンダ=セイヴェルン。
この三人、特に前者二人は一般人を巻き込むことに強い抵抗があったのだ。
しかし麦野に逆らうことは出来なかった。それでもせめてと三人が麦野に確約させたのが、佐天涙子を無傷で開放すること。
正直絹旗はその約束も守られるか危惧していた。麦野沈利とはそういう人間だ。
以下略



179: ◆nPOJIMlY7U[saga]
2012/07/21(土) 22:03:18.80 ID:Z9sf+Ial0
投下終了。
馬面は犠牲になったのだ……


180:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/07/21(土) 22:08:31.10 ID:LI/dvJDDO

まさか馬/面に……?


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