過去ログ - 知久「ほら、明るくなったろう?」ほむほむ「ホギャァァァァァ!!!」ボォォォォォォ
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37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/07/20(金) 09:42:17.18 ID:0rwuJTEd0

…ここ…よくわからないけど…あの穴なら…人間は通れないから…大丈夫よね?

ちょっと疲れたから休憩しよっと…あー…なんなのよ全く…わけわかんない…

いつもなら人間は…食べ物をくれるか…くれなくてもこんな事やらなかったのに…

『今、何も無いからごめんねー』って言って笑いかけてくれるのに…同じなのは笑顔だけ…


アタシはさっきの微笑を思い出して…身体の奥から震えた…。夢に出てきたら…飛び起きてしまいそうな微笑…。


…帰ったら…まどまどに慰めてもらおっか……んー…アタシのイメージが…壊れそうだな…どうしよ…

…っと!!その前に…ここからどうやって家に帰ろうか?…あの穴は…またあの人間に会っちゃうかもしれないし…

…とりあえず…他に出れるトコないか探してみよっと!!


アタシは部屋の壁に歩いていって、どこかに出られるところがないか探し出した…。


ガチャ…ギィイイ…
「…ホッ!?…」


アタシはびっくりして、思わず叫んでしまった…あわてて口を塞ぐ…。

突然、入ってきた穴の方から音がして…部屋の中が明るくなった…。そこには…あの人間が立っている…顔は暗くて見えなかったけど…。

人間はきょろきょろ部屋の中を見回すと、なにかを手で押し、入ってきた所の蓋を閉めた。


ギィイイ…ガチャン


それから人間は、アタシが入ってきた穴を大きな石を置いて塞いでしまった…。


また…また…だ…またあの人間だ…アタシがナニしたっていうの…なんでアタシを追いかけるの…

…怖い…怖いよっ…まどまど…お母さん達…助けて…アタシを助けてっ!!


…アタシはパニックを起こしそうになるのを必死でこらえて、声も音も立てずに隠れていた…。

人間が入ってきた時の明かりは無くなったのに、部屋の中は明るいまま…このままじゃ簡単に見つかっちゃう…。

アタシは人間と反対方向に壁伝いに、そっとそっと歩いていった…音を立てないように…声を出さないように…。

部屋の一番奥についた…振り返る…人間はアタシが通ってきた場所にある箱や道具を引き出している…微笑を浮かべたまま…。

その顔を見た瞬間、アタシは震え上がって…落ちていた何かを踏んづけてしまった。


…!?やばっ!!逃げなきゃっ!!


アタシは急いでソコを離れる…積もった埃がうまい事アタシの足音を消してくれた。

人間も音に気づいて探し出してるみたい…アタシは逃げるのに夢中でなにも考えれない…。

一回、壁にぶつかりそうになって、右に曲がって走る……走ってきた途中に外に出られそうなところは無かった…それだけ覚えている…。


…もう…だめ…走れない…息も…やばい…どうしよ…入ってきた穴…無理だ…あんな石、動かせないよ…

…だめだ…このままじゃ見つかっちゃう…この人間に見つかったら…きっとひどい目に合わされる…

…人間って…ホントはとても危ない生き物なんだ!!…まどまど…あの時、信じてあげられなくて…ごめんね…


アタシの中で、ぐるぐるといろんな事が渦巻いている…。考えが勝手に出ては消え…出ては消えていく…。


…もう…壁がくる…アタシと人間しかこの中に居ない…逃げられない…アタシ…逃げられないんだ!!



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