過去ログ - 和「あんたのなつやすみ」
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22:μ[saga]
2012/07/24(火) 19:02:44.17 ID:A0mC0IWi0
ここまで言っても躊躇う唯の姿を見ながら、
私は最後に一枚残ったショーツを脱いで、畳の上に落とした。
扇風機の風が衣一枚纏っていない私の全身をくすぐる。
ああ、何て解放感なのかしら……。
体感温度自体はそう変わってはいないのだろうけれど、
肌に纏わりついていた異物感が消えた解放感だけで随分と違う。
やはり、真夏日の正装は全裸なのだ。
私はそれを深く実感した。

気が付けば私は笑顔になってしまっていたらしい。
私のその解放感に満ちた表情を見ていた唯が、躊躇いがちに自らのシャツに手を伸ばす。
私の様子を見ていて、全裸の素晴らしさを分かりかけて来たのだろう。
少し待っていると、唯はシャツを脱いで上半身裸になった。
中学生の頃から若干成長したように見える唯の乳房が露わになる。
まだ大きめとは言えないけれど、その形のいい乳房は少しだけ羨ましく思える。
唯は恥ずかしそうに胸元を押さえながらも、私の顔を見て少しだけ微笑んだ。


「ホントだ。
シャツを脱ぐだけで結構涼しくなるね、和ちゃん」


「でしょう?
唯に分かってもらえて、私も嬉しいわ。
これから先、自室での睡眠時は全裸をお勧めするわ」


「う、うん……。
考えてみるよ、和ちゃん……」


「でもね、唯。
まだ残ってるんじゃない……?」


そう呟きながら、私は唯のショーツを人差し指で示す。
唯もそこを私に指摘されると思っていたみたいで、
若干怯えた表情を見せながら、手のひらを胸元からショーツ付近に移動させていた。
唯がふるふると頭を左右に振りながら、上擦った声を出した。


「う、ううん!
これで十分だよ、和ちゃん!
上半身が裸なだけで私、十分に涼しくなったもん!
だから、ね……。もうこれ以上は……」


「そう……ね……。
そうよね……、ごめんなさい、唯」


私は唯から視線を逸らして残念そうな口振りで呟いた。
いくら自分が自室での全裸を好んでいるからとは言え、
その価値観を全て唯に押し付けてしまうのも可哀想だろう。
上半身裸になる決心をしてくれただけでも、私は唯に感謝すべきなのだ。
涼を取る意味では、上半身裸なだけでも十分に過ぎるのだから。


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