過去ログ - 和「あんたのなつやすみ」
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23:μ[saga]
2012/07/24(火) 19:03:49.90 ID:A0mC0IWi0
唯が心底安心した表情で微笑を浮かべる。
自分がショーツを脱ぐ事態に追い込まれなかった事がよっぽど嬉しかったらしい。


「よかったー……。
分かってくれたんだね、和ちゃん……」


「ええ、ごめんなさい、唯。
涼を取る意味でこれ以上服を脱ぐ必要は無いわ。
シャツを脱いでくれただけでも、涼を取る意味では私も満足よ。
ありがとう、唯。それと……。
ごめんなさいっ!」


そう言うが早いか、私は油断していた唯のショーツに自分の手を掛けた。
私はそのままショーツを引き摺り下ろそうとしたけれど、
珍しく唯も素早い反応を見せてショーツを握り締めていた。


「ええーっ!
もう満足って言ってくれたじゃんかー、和ちゃんー……!」


唯が憎々しげな様子で恨み節の籠った言葉を口にする。
そう言われても仕方が無かったけれど、
私は自分の湧き上がる好奇心を抑え切れなかったのだ。
恥じらいなんてほとんど持っていないはずの全裸への抵抗。
これには確実に何か深い意味があるはずなのだ。
その何かに対する好奇心を止める術を私は有していない。

好奇心……。
それは眼鏡を掛けた人間に共通して見られる特徴だと私は思う。
視力が落ちる原因は暗い所で本を読んだりするから、
という話をよく聞くが、それは単なる都市伝説でしかないという事を私はよく知っている。
そもそも視力が落ちるというという事は、退化というより適応に近い現象なのだ。
溢れ出る好奇心を抑え切れず、本を読み、テレビを鑑賞し、
テレビゲームをプレイし続けた結果、人間は視力が落ちるのだ。
読書をするのに必要な距離に最も適応した視力に落ち着くのだ。
それはつまり、好奇心を抑え切れなかった人間の辿り着く境地と言っていい。
眼鏡を掛けた人間は、そういう人間の集団なのだという事だ。
そして、私もその中の一人なのだ。


「やめてよー。恥ずかしいよ、和ちゃんー……!」


唯がショーツを引き摺り下ろそうとする私に抵抗して悲痛に呻く。
しかし、私としても今更止まるわけにはいかない。
もう戻る事が出来ない以上、前に進むしかないのだ。


「大丈夫よ、唯。痛くしないから。
痛くしないから……ね?
だから、安心してショーツを脱ぎなさい、ほら……!」


「目の色が変わってるよ、和ちゃん……!
やだよう……!
これじゃ、修学旅行の時と一緒だよう……!」


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