過去ログ - 恒一「ポケモンバトルに負けたら廃人になる現象?」
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142:VIPにかわりましてHAIJINがお送りします[saga]
2012/07/26(木) 22:55:06.28 ID:zcXQwNaT0

鳴「……邪魔だった?」

恒一「……聞いてたのか、見崎」

鳴「外を歩いていたら、榊原君と小椋さんが話し込んでるのを見たの。何話してるのか、ちょっと気になって」

鳴「盗み聞きする形になってごめんなさい」

恒一「いや……うん、そうだね。小椋さんもあまり人に聞かれたくない話だっただろうし」

恒一「どのあたりから話を?」

鳴「小椋さんの…お兄さんが、廃人になったってあたりから」

鳴「大事なところから聞いてしまったみたい」

恒一「…見崎も無関係じゃない。僕に小椋さんのお兄さんの親友―――あるゲームで全国5指に入った人、それを教えてくれたのは見崎だし」

鳴「…そう、その人の話が…」

恒一「それに、きっと小椋さんもこの話を聞いたのが見崎なら許してくれると思う」

鳴「…そうかなあ。小椋さんがこの話ができると思った人、榊原君だけなんでしょ?私は」

恒一「ううん。こうやって話を聞いてた僕よりも、もしかしたら見崎の方が小椋さんの事をよくわかっているかも」

鳴「私が?」

恒一「僕の知らない部分で通じてるってこと」

鳴「……」

鳴「……そう、かもね……私と小椋さんは同じ…なのかな……」

恒一「…………」

恒一「見崎」

鳴「…何?」

恒一「小椋さんの話を聞いていたならわかると思うけど、小椋さんのお兄さんは、あの小椋さんよりずっと強いんだって」

鳴「そうみたいね。小椋さんの師匠みたいな人でしょう」

恒一「そんな人でもやられるほど、ヨミヤマミサキは強い。だから僕からひとつ見崎にお願いしたいことがあるんだ」

鳴「それは、勝つため?」

恒一「―――ゲームは楽しいものなんだって、一度勝ったからって負けた人の人生を奪うようなものじゃないって証明するためさ」

恒一「なんか勅使河原とか綾野さんとか見てたらさ、たまに勝ち負けにこだわることがバカみたいなことだと思う時があるんだ」

恒一「この合宿には来てないけど、多々良さんとかゲームは楽しめばいいやってスタンスでいるし」

鳴(あの図書室での時か)

恒一「何より、見崎と、みんなと戦っている時はすごく楽しい」

恒一「それなのに人の人生を廃人っていうしょうもない形で奪い取るあげく、小椋さん、怜子さんにあんなかけなくてもいい苦労をかけている奴」

恒一「気に入らないんだ。ヨミヤマミサキは」

恒一「あんなバナナの皮に足を滑らせて頭打って死んだ奴なんかに、これ以上ゲームの楽しさを奪われてたまるか」

鳴「………」

鳴「……いいよ―――言って」

恒一「僕がヨミヤマミサキと戦うことになったとき、それか見崎がヨミヤマミサキと戦うとき―――」




空が夕焼けに変わるころ、僕は見崎に僕の決意を伝えた。

見崎は左目の眼帯を取って両の眼で僕を見据え、小さく肯いた。





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