987: ◆iIfvn1jtvs[saga]
2012/10/29(月) 22:00:09.23 ID:ueCa6tcv0
そしてその根本は勇者の自壊の原因だった。
憎い。
憎い。
何が?
全てが。
全てが憎い。
全ての悪が。
悪を生かしている全ての存在が。
巨人の剣が勇者を弾き飛ばす。
勇者の体はいとも簡単に宙に舞い、そのまま地面に叩きつけられていた。
骨が折れる様な音が聞こえた。
だが勇者の目の殺意は消えない。
ただひたすらに殺人鬼の様に血走った眼をさせながら巨人を睨みつけ、般若の様な面持ちで呻っている。
彼は刀を口に咥え、そのまま跳んだ。
右手はだらりと下がり、もはや付いているだけに成り下がっていた。
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