過去ログ - テッラ「困りましたねー」フィアンマ「言う程困ってもいないだろう」
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34: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/07/27(金) 17:37:29.13 ID:wS9gGHc90

どれだけ星の位置が変化しても、見えなくなってしまっても、フィアンマにとって、空というものは、今のところ自らと同じような不変に等しい。
朝が来て、陽が昇りきり、夕陽が見え、夜が来る。
夜になれば、晴れていさえすれば、多少なりとも星が浮かぶ。
天体というスクリーン概念においての魔術には詳しいものの、そういった知識を除いても、フィアンマは空が好きだった。
人と違って、消え去ってしまうということは無い。一応は、そこに存在していてくれる。
一番好きなのは、雪が降っている時の空だったりするのだが。

フィアンマ(死んでいても、生きていても、人間はいつしか俺様から離れていく)

寿命が来れば、絶対に人は死ぬ。
これは生き物が産まれた時から存在する決定事項。
自分はその寿命が他人より長いだけなのだと、そう頭の中で理解してはいても、寂しいものは寂しい。

フィアンマ「…お前は早死にしそうだな?」

テッラ「儀式上呑んでいるワインの量はそんなに多くありませんよ?」

フィアンマ「いや、そういう訳ではないよ。勘だ」

テッラ「勘…ですか」

フィアンマ「お前の代わりを見つけるのは面倒なんだ、そう簡単に死ぬなよ」

テッラ「その為にも早く『光の処刑』を完成させませんとねー…」

フィアンマ「照準調整は」

テッラ「数度行いましたよ」

フィアンマ「手応えはあったのか?」

テッラ「微量ながら、といったところでしょうか。研究課題は山積みです」

フィアンマ「そうか」

瞬きもせずに空を見つめていたため、一度瞬きをすると、フィアンマは手の甲でぐし、と目元を擦った。
やや幼く可愛らしさを帯びた動作に、テッラは薄く笑みを浮かべる。

フィアンマ「…簡単に、死ぬなよ」

まるで先の未来を見通しているかのように、フィアンマはもう一度そう言った。
何か重みを帯びた声に、テッラは簡単な返事をする事が出来なかった。

テッラ(発言よりも、生きる努力、ですねー)



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