過去ログ - PoH「イッツ・ショウ・タイムと行こうぜ!」
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15:1[saga]
2012/07/24(火) 10:53:36.02 ID:pR10wcino
キリト「……いい奴なんじゃないのか? 殺してるとは言え相手はオレンジなんだろう」

キリト「やったことの大小があるとは言え……、何か妙か?」

エギル「妙だろ。確かにPKが減るのはありがてぇけどよ、何でそんなことするんだ?」
以下略



16:1[saga]
2012/07/24(火) 10:56:49.46 ID:pR10wcino
俺はその店主に挨拶し、店を出た。
同時に、俺はその《ピッカー》とやらに思いを馳せる。

オレンジのみを殺し続けるプレイヤー。
使う武器はピック、それのみ。
以下略



17:1[saga]
2012/07/24(火) 11:00:24.83 ID:pR10wcino
試しにに近くの顔見知りの情報屋に寄り、高い金(コル)を払って聞いてみたが、エギルの言った通りの情報しか手に入らなかった。
金返せこの野郎。
それともあいつの情報収集能力も馬鹿にはできないと言うことだろうか。
何か釈然としない。
やり手のセールスマンだってのは分かるんだが。
以下略



18:1[saga]
2012/07/24(火) 11:03:03.74 ID:pR10wcino
さすがは刺客。

できるだけ顔を伏せて歩いているようで、
降り立っている層の大体は古びた洋館や湿っぽい地下迷宮など、攻略以来あまり人が寄り付かない雰囲気の場所だった。

以下略



19:1[saga]
2012/07/24(火) 11:06:04.10 ID:pR10wcino
俺とて一介のゲームプレイヤー、それもネトゲ中毒者だ。
どんな世界にも上はあるもので、それはこのSAOでも同じである。
血盟騎士団団長様、《神聖剣》ことヒースクリフにはあまり勝てる自信が無い。
他にも俺なんかよりよっぽど強い奴は五万といるだろう。
いやアインクラッドの収容人数の上限が一万程度だったからそれは間違いか。
以下略



20:1[saga]
2012/07/24(火) 11:08:20.40 ID:pR10wcino
が、かと言ってすぐにどうこう出来るはずも無く、
仕方なく俺は通常の攻略に加えて、主街区の影の部分や古びた洋館系フィールドなど、オレンジプレイヤーが徘徊していそうな場所を周ることにした。

《ピッカー》はオレンジのみを狙っているので、こうすれば少しは会える確率が上がるだろう。

以下略



21:1[saga]
2012/07/24(火) 11:13:36.61 ID:pR10wcino
ある日、夜に間近い時間。
俺が普通に迷宮区の攻略を終え、ボスがいるであろう玉座前のマップを確認し、さてこれを公開して近々攻略パーティでも起こすか、と意気込むと、

「――――うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

以下略



22:1[saga]
2012/07/24(火) 11:18:32.96 ID:pR10wcino
俺が絶句するより早く、
突然ドスッ! という効果音と、男の身体がビクン! と弾かれるように揺れたのは同時だった。

嫌な予感がし、その男の背中に目を向けると…………、細長い、銀色に光る針が刺さっていた。

以下略



23:1[saga]
2012/07/24(火) 11:21:57.15 ID:pR10wcino
そのまま隙の少ないソードスキルを乱打し、複雑に剣を振り回し、襲い来るピックを弾き続ける。
キキキキキキンッ! と薄暗い廊下に音が響き、それに合わせて俺の意識も心地良い加速感に乗っていく。

キリト「何をやってる! 早く逃げろ!」

以下略



24:1[saga]
2012/07/24(火) 11:24:24.07 ID:pR10wcino
遠くで、コツ、と、靴の立てる硬い音が響いた。
僅かに声が聞こえた。

「 ――――空に架かれよ銀針(ぎんしん)の月―――― 」

以下略



25:1[saga]
2012/07/24(火) 11:27:42.27 ID:pR10wcino
死に行く人々、殺し続ける人々、その全てに捧げる鎮魂歌のようにも聞こえた。

その妖絶で、あまりにも美しい歌声に、俺は麻痺毒を食らわされたように動けなくなった。
目の前に迫り来るのが強大な存在であると言うにも関わらず、射竦められたように身体の自由が利かない。

以下略



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