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2012/07/24(火) 12:04:58.97 ID:d42ujU9K0
「ねえ、美琴ちゃん」
歌を歌い終えた後、美琴を抱きあげた母は彼女の耳元で語る。
夜八時を回り、羊の誘いに負けそうになる美琴。 子守歌のような囁きが更に眠気を強くした。
「ママね、きらきらぼしが大好き。満天の星空が大好き」
ぽんぽんとリズムよく叩かれる背中に絶対の安著が押し寄せてくる。
ねんねんころり、と赤子の頃に注がれた母の慈悲が、呼びかえったのかもしれない。
「美琴ちゃんはいったよね。 お星様、アナタはいったいだあれ? って。
ママね、お星様はきっと、大好きで大切で掛け替えのない人がお星様だと思うの」
ここに居ない、あの人にも届けばいいのだけれど。
と、ボソリと聞こえてきた記憶がある。
「ママにとってのお星様。
それは、パパであり、
そして、美琴ちゃん―――――あなた、よ」
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