過去ログ - 番外個体「やっほうくたばりかけの第一位」2
1- 20
33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]
2012/08/16(木) 20:43:39.80 ID:WtcueJgl0



結局その日は晩御飯までずっと一緒にいた。
後から聞いたらあの日はホワイトデーだったらしい。

なるほど、あの人が似合わない行動をとるわけだ。

バレンタインデーのお返しをするための日、というのがホワイトデーの存在意義ならしい。
まあ、愛を深めるには絶好のチャンスではある。恥ずかしがり屋(本人は絶対に認めないが)のあの人が一歩進むには十分なきっかけだったのだろう。
例えそれがチョコレート会社の陰謀だったとしても。

あの日から、一ヶ月、二ヶ月……そして半月がたった。
その間にあのヒーローさんはインデックスって人と付き合うことになって、傷心になったおねーたまはどうやらエツァリって人に慰められて色々あれこれあって付き合うことになったらしい。
その辺ミサカよく知らないんだけど。ミサカネットワークにあんまり繋げないし。
10032号曰く、『あの人どころかお姉様まで』あーたらこーたらで、うん、大変そう。
ミサカには関係ないけどね。

ついでに、あの人にその事を伝えたら、苦虫を噛み潰したような顔をしていた。いやほんとに。
どうも、エツァリって人に嫌な思い出があるらしい。

そしてミサカ達もさらなる一歩を踏み出していたりする。
なんていうか、有り体に言えば“ヤった”のだけれど。

うーん、気持ちよかった、んだろうなぁ。
あんまり事の最中は覚えてない。ただ、あの人の綺麗な顔だけは覚えている。

今思えば、ミサカは幸せだったんだと、そう思う。
あの人がいて、おねーたまとか最終信号とか、他の個体達とか。
それに黄泉川に芳川。そういう人に囲まれて、ぬくぬくと、自分の存在理由を考えもせずに過ごして。

それがどれくらい奇跡なのか、平和ボケしたミサカは全然理解していなかった。

ミサカはそれを、嫌なくらい思い知らされることになる。
死にたくなるくらい、体と心に。

少しずつ、何かがずれていく。
取り返しのつかないところまで。






<<前のレス[*]次のレス[#]>>
83Res/33.26 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice