過去ログ - 番外個体「やっほうくたばりかけの第一位」2
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34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]
2012/08/16(木) 21:16:22.56 ID:WtcueJgl0

チャイムの音で目が覚めた。ゆっくりとまぶたをひらき、緩慢な仕草で一方通行は体を持ち上げる。
体がだるい。主に下半身が。昨日はそこまではっちゃけていないはずなのだが。
壁にかかった時計を見ると2時だった。案外このだるさも寝すぎから来ているのかもしれない。二人揃っていつまで布団でごろごろしているのやら。

「番外個体、起きろ」

そう言って毛布を持ち上げる。
まだ蒸し暑いこの季節。隣で寝ている番外個体は裸のままだった。
はぁ、と嘆息してしかし自分も全裸だったことを思い出し、バツの悪い顔をする。いそいそと服を着替えると、番外個体へと向き直った。

「番外個体――」

その瞬間、一方通行は慌てて首元のチョーカーへと手を伸ばした。パチンと勢いよく目を見開いた番外個体がレベル4程度もの威力を持つ電撃を放ったからである。
一方通行のベクトル操作によって電撃は上へと反れたが、一瞬でも遅れていたら危なかった。冷や汗を垂らしながら一方通行は番外個体を叱咤する。

「オイ! 危ねェだろ!」

「……んー?」

上半身を起こした番外個体はほけっという顔をしていた。一方通行の声がぐっと詰まった。
勿論その顔に見惚れたからに他ならない。
が、すぐにその感情を振り払うと、

「ンー、じゃねェ! ったく、俺を殺す気かっての」

「うぁ……、ミサカもしかして寝ぼけて電撃放っちゃった?」

「……気づいてなかったのかよ」

こく、と素直に頷かれた。再度溜息を漏らす一方通行。
まあ、わざとではないのなら仕方がないか。

「ちゃンと次からは気をつけろよ」

「ん。ごめん」




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