過去ログ - 久「これが私の四暗刻地獄待ちッ!」和「SOA」
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52: ◆ttcnBecwyw[sage saga]
2012/07/29(日) 02:13:54.51 ID:OaruBM6x0

久「ヤスコ、調子いいみたいじゃない?」

藤田「まあ仮にもプロだからな、まだまだ若輩とはいえ、このくらいすんなりやって見せないと胸をはって名乗れん」


先ほどの対局で同卓していた久の賛辞を、煙管を一服して藤田は軽く流した。


藤田「しかしさっきの半荘は随分とおとなしかったな、久」

藤田「お前がもっと和了に来ていたらかなり厳しい半荘だったのに」


そうこの竹井久、大会には全く出ていないがその雀力は高校生にしてかなりのもの。

藤田の見立てでは県上位……全国も十分に狙える実力だった。


久「買い被りすぎよ。でもそうね……」

久「このハンデでヤスコがどのように最後まくるのかちょっと見てみたかったっていうのはあるかな?結構参考になった

わよ」

藤田「なるほどねえ。若いのはどんどん吸収していく。成長の余地があっていいねえ……」

久「あら、さっきは自分のことを若輩なんて言っていたのに、もう前言撤回?」

藤田「ん?あぁ、いかんいかん」


久に指摘された自身の失言を誤魔化すように藤田は今度はカツ丼を掻き込んだ。


――ここのカツ丼はいい。これはこの雀荘に来る時の藤田の楽しみの一つだ。


藤田(そうだよなー、私もまだ若いはずなんだよなー……)

藤田(読みは悪くない……勘も冴えている……だがもう一つなんだよなあ)


オーラス一気に逆転する技術、その鮮やかさからついた二つ名が『まくりの女王』藤田靖子。

しかしそう呼ばれて時がたつ現在も、トッププロにはわずかに足りない……。


――何かが足りない……。

――培った能力に加えてプロで揉まれた経験……。

――実力は間違いなく上がっている……当然……ッ!

――だが、藤田は若干の行き詰まりを感じていた……ッ!




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