過去ログ - 久「これが私の四暗刻地獄待ちッ!」和「SOA」
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76: ◆ttcnBecwyw[sage saga]
2012/07/31(火) 05:34:37.69 ID:kIGMwWoU0


藤田(そう……相手も当然使ってくるんだ、イカサマだけでは決して勝ち続けるなんてことは不可能。つまり、実力……

地力……勝負に勝つための何かを目の前の人物は持っているんだ。私が欲しているその必要な何か……掴む、なんとして

もッ!)


気焔一発。一気に残っていたカツ丼を詰め込んで藤田は気を引き締めた。

そうした様子を見て水を差すようで気が退けるが、しかしこの機を逸せばもう無いと、久は藤田に耳打ちした。


久「あー、気張っているところ悪いんだけど、ヤスコ?」

藤田「んっ?どうした、久」

久「あの人、元裏プロなんでしょ?こんな雀荘に入ってくるくらいだからまぁありえないとは思うんだけど、イカサマと

かされたら私たちじゃ気づけないわよ?」


小声の耳打ち。聞こえたはずはないが、懸念していることはその様子から悟ったらしい。


赤木「フッ、心配すんな嬢ちゃん、さすがに素人相手に裏ワザは使わねえよ。まあ俺が言っても説得力はないが……」


客A「藤田プロが元裏プロとやるんだってよ……」
客B「へー、そりゃ面白そうだな……」
客C「お前、どっち勝つと思う?」
客D「そりゃあお前ここの雀荘の客としちゃ藤田プロ応援だろ?」
客E「久ちゃんもまこちゃんもがんばれよ!」


赤木「これだけ野次馬がいりゃ、なんか悪戯した場合は気づくだろうよ……これでいいか?」

久「え、えぇ……」


気づけば藤田と赤木のやり取りを聞いていたらしい他の客が野次馬に来ていた。確かにこれならばすり替えや拾いで河や

手牌が入れ替わればすぐに周囲に知れる。


赤木「じゃあ、問題もあらかた片付いたところで、やるか……」

藤田、久、まこ「よろしくお願いします!」

藤田(さて、どんな麻雀を見せてくれるのか……)


表と異なり、牌譜など取らない裏の麻雀。故に漠然とした評価は聞けても具体的な戦術といったものはよほど印象的な対

局しか伝わってこない。


藤田(さっき久たちに『華やかな』麻雀と説明したが、私もいまいちそこを理解していない。有名な天貴史との対局のよ

うなものか?確かにあの和了は派手だが……4枚目の四萬――安全一点を狙った数え役満……私でも思いつかない逆転の

択は確かにすさまじいセンス……いや、違うな。重要なのはそこまでの過程……序盤のリードしていた時の麻雀こそ肝な

はずだ。そうそう追いつめられることなどないだろうから、圧倒している時でも魅せることができるはず……序盤は見し

かないか?後手後手になってしまうな……)



――藤田が考察する赤木しげるの麻雀……。

――その片鱗はすでに東1局から垣間見えることとなる。





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