過去ログ - ダンテ「...細菌テロ?」
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5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)[sage saga]
2012/07/29(日) 21:31:12.49 ID:N4eJhi1r0
ネロは今日あった事を頭に巡らせながらフライパンで晩飯のハンバーグを焼いていた。
丸く形作られた肉が焼けるいい匂いが事務所に漂う。
フライ返しでハンバーグを裏返して、同時にあらかじめ別のフライパンに作っておいたデミグラスソースを暖め直す。
てきぱきと調理を進めていくネロの横で、無心にレタスを千切っていた二代目が、そのレタスを大きいお椀型の皿に盛付けて食卓へ運んでいった。
「旨そうな匂いだ」
匂いにつられたらしい初代が二代目とすれ違うようにしてキッチンに顔を出す。
皿にいい具合に焼き色の付いたハンバーグを乗せ、その上から湯気の立つデミグラスソースをかける。
「運んでくれ」
「今日はご馳走だな」
「ほら、早くしろよ」
包帯を巻いた右手でしっし、と追い出すように初代を追いやったネロはその背中を見送ると、腰からエプロンを外して食卓に向かう。
「お!今日はハンバーグか」
「はしゃぐなよおっさん、いい歳して」
「貴様も晩飯ごときで喜ぶ歳ではないだろう。ダンテ」
「うるせーバージル。 アンタも好きなくせに」
「喧嘩するな、お前らの分食うぞ」
「...」
「流石双子。食い意地の張りっぷりは同じだな」
「食い意地しかないのか」
「食い意地しか双子じゃないなんて寂しい奴等だ」
「貴様らいい加減黙れ」
般若のような顔をして大人三人を睨むバージルを尻目に、若が目敏くネロに気がついて笑う。
「早くしろよな!腹が空きまくってるんだ」
「はいはい」
かくかくしかじかあって、ダンテ達と生活し始めてからネロは時々、こいつらは、本当に同一人物(一人は違うが)なのだろうかと思うことがある。
でも、こうして皆が一様にフォークを握り締めてネロが席に座るのを今か今かと待ち構えている姿を見ると、年齢こそ違うけれど同じ奴なのだと納得してしまうのだ。
窮屈そうに座る彼らの姿がなんだかおかしくてネロは少しだけ笑うと、大男六人が着くには少々狭い食卓に着いた。


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