過去ログ - 照「清澄にも麻雀部はあるのか・・・」【咲-saki-】
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411:tell you that I love ...(7-4) [saga]
2012/09/19(水) 00:34:15.44 ID:9BAIo3Z70
部室につくと、宥が先に中を確認する。中には誰もいないようで

「いないね、入ろう」

宥に手招きされるまま中に入る
人数が少ない部だからだろう、部室は教室の半分位の大きさだった

小さな本棚にはボーリングの本
あとはスチールの机と椅子、そして部屋の奥にはなぜかソファーがあった

「赤土先生が仮眠用にって入れたの。ほとんど自分で使ってるみたいだけど」

教員宿舎もあるが、学生優先のためか学生寮の方が学校に近い
昼ごはんを寮に戻って食べる人もいるくらいだが、初めからそのつもりでないと昼休み中には戻ってこれない
学校で昼ごはんを食べてしまうと、行って戻ってくるだけで昼休みが終わってしまうくらいの距離はある

先生がちょっと休憩したいと教員宿舎に戻るには、少々遠いということだろう
授業のない時間帯にサボっている疑惑も浮上するが・・・今は感謝して使わせてもらおう

「はい、どうぞ」

宥がソファーに座り、膝を叩く
吸い寄せられるようにふとととに頭を乗せる

お昼ご飯を食べた後の満腹感と相まって、思わず目を閉じて眠りそうになってしまう
もう無理、この誘惑には逆らえない・・・

「ごめん、寝そう・・・」
「私も寝ちゃうかも・・・アラームセットするね」

薄目越しにかろうじて宥が携帯を操作するのが見えた
でもそれもすぐに真っ暗になって、私の意識は暖かく溶けていく



ピピピピ ピピピピ

覚醒する
電子音が響く

「宥?」

ばっと体を起こすと、まだ宥は瞳を閉じていた
とりあえず机に置かれた宥の携帯を取り、アラームを止める

まだ、寝てるのかな?
宥の寝顔か・・・かわいいな・・・

なぜか唇に目がいってしまう

柔らかそう・・・

ゆっくりと腕を上げ、指先でその紅い唇に触れようとする
何してんだろう私・・・
押し止めようとする気持ちと、触りたいという誘惑が私を硬直させる

ピピピピ ピピピピ

また電子音
ああもうスヌーズとか、宥の気遣いが今は痛い・・・

「宥、起きて」

上げた手をごまかすように、慌てて肩を掴んで揺らす

「あ、照ちゃん・・・・時間大丈夫?」
「うん、あと9分。今から行けば間に合うよ」
「そっか、目覚ましつけておいてよかったね」
「ああ、そうだな」

良かったのか良くなかったのか、私にはよく分からなかった
まあでも、膝枕分は補えたしあとは麻雀に集中しないとな

「行こう、私は直接対局室に行くよ」
「うん、じゃあ教室で応援してるね」

宥が応援してくれる限り、私は勝ち続ける


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