過去ログ - 照「清澄にも麻雀部はあるのか・・・」【咲-saki-】
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tell you that I love ...(7-8)
[saga]
2012/09/28(金) 00:46:09.84 ID:MDliH0GT0
-side 照-
すぐに帰るのももったいない気がして、中庭のベンチに宥と2人で座った
微妙に距離を開けて座る。流石に人目もある中では、密着するのははばかられた
「赤い牌が見えたなんて、面白いね」
「ああ、自分でも正直何が起きているのか分からなかった」
ステルスすること自体は東1の段階で把握できても、実際に消えると存在していたことも忘れてしまう
でも時々赤い部分がちらつき、最後の「中」ははっきりと見えた
あの直撃がなければ、彼女が2位抜けしていただろう
そして決勝戦では見えない脅威にさらされていたに違いない・・・
「宥がそばにいてくれているみたいで、とても嬉しかったよ」
「そうだね。じゃあ、私が照ちゃんに膝枕してもらったら、連続和了とかできるかな?」
「いや、それは・・・」
無邪気に微笑む宥
でも、私は少しへこむ
「宥は宥のままの麻雀でいい。私みたいになっちゃダメ」
私の麻雀は、多くの人に恐怖を植え付けるらしい。そんなつもりはないのに
宥には、そんな風になってほしくない
「そうなの? 照ちゃん強いしかっこいいのに」
「だから、私は強くもかっこよくもないって言った」
「じゃあ、かっこいいし強い」
「逆にしただけ」
「うーん、じゃあどうしようかな」
なにやら考え込む宥
強く見えても、強いと言われるだけの成績を残していても、私は自分のことを強いと思えたことはない
「ねえ、照ちゃん」
「なに?」
「照ちゃんは自分自身のこと、嫌い?」
突然の質問にすぐに答えが出ない
宥は微笑みを浮かべていた。私の気持ちを和らげるかのように
私は小さく首を振った
「よく、分からない。少なくとも、現状が好ましいとは思ってない」
「なら大丈夫だよ、照ちゃんはもっと強くかっこよくなれるから」
何が言いたいのか、よく理解できなかった
無言のまま、宥が体を寄せてきた
肩と肩、腕と腕が重なり合う。それだけで心がほぐれていくのは、どうしてなんだろう・・・・
「現状に満足せず、さらに上を目指す照ちゃんかっこいい。っていうのじゃ、ダメ?」
「それは、かっこいいのかな・・・」
「うん、かっこいいよ」
今までだったら、そんなのはただの虚勢だと思っていただろう
上を目指しているかのように繕っても、自分を守る鎧をどんなに強固にしても、中身がそのままだったら意味がないから
でもその中身を、私自身を、宥なら解きほぐして、変えてくれる気がする・・・
「じゃあ、照ちゃんが私の好きなところを挙げてみて?」
「え?」
また突然の質問
改めて言われると、それを本人を目の前にして言えとなると、正直かなりはずかしい・・・
それでも心が言葉になって口をつく。感情が溢れ出てくる
「包み込んでくれるっていうのかな。一緒にいて安心できて。笑顔が可愛いし、それはもうとろけちゃうくらい可愛いし。宥の方が私より強いんだよ、私はボロボロで、宥は私を包んで癒してくれて」
嬉しそうに聞いてくれる宥
知りうる言葉をすべて使っても足りないくらいにしゃべる私
誰かの魅力についてこんなに喋ったことなんてあっただろうか・・・
うん、ない。宥が相手だから、できること
「ええっと、あと何を言ってなかったかな」
「たくさんたくさん言ってくれたよ。すごく嬉しい」
不意に宥は私の体を引き寄せ、抱きついてきた
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