過去ログ - 照「清澄にも麻雀部はあるのか・・・」【咲-saki-】
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609:tell you that I love ...(8-4) [saga]
2012/10/20(土) 23:29:57.17 ID:uycWguwY0
-side 竜華-

「ありがとな、竜華」
「・・・・え?」

怜の微笑みは今まで見てきた中で一番、綺麗やった

怜が上半身を起こすと、私の目をじっと見つめた

「竜華にはいらなかったかもしれんけど、私にはこの未来視は必要やったよ」
「怜・・・」
「未来視が無かったら、私はもう麻雀諦めてた。あの冬の個人戦も、このクラス対抗戦も、私はただ眺めとるだけやったと思う」
「でも、神代に・・・」
「だから未来視で竜華と繋がっとるって、わかったんやろ。最高やん」

つながり・・・

ずっと言いたくて言いたくて、言えなかったこと
自分のせいで、怜に辛い思いをさせてるんじゃないかって
辛い思いをさせるんじゃないかって

ごめんな、ごめんな・・・・
そう思うだけで、私は何もしてこなかったのに・・・

それでもええって、言ってくれるの?

「竜華が気に病む必要なんて、あらへんからな」
「怜っ!」

もうこのぐしゃぐしゃの感情が抑えられなくて
私は怜を抱きしめていた

「竜華・・・」
「怜・・・」

怜の腕が私の背中に回る
その力が強くなるのを感じて、私は躊躇する

「強くても、大丈夫なん?」
「そんな気遣い、いらんよ・・・」

怜の囁きが、私のリミッターを外す

強く、強く・・・

「竜華、やっぱり痛いわ」
「ごめんっ」

ああもう。だから聞いたのに!
私は慌てて怜から離れた

「なんや、締まらんなぁ・・・」
「ほんまやね・・・」

お互いに笑い合う
しばらく見つめ合って、今度は怜が私を抱き寄せた

怜の息遣いが、耳をくすぐる

「なあ竜華」
「・・・何?」
「ありがとな・・・・愛してるで」

思わず強く抱きしめそうになるのを耐えた
そんなん耳元で言うなんて、反則やわ

今度は痛くならないように、そっと怜を抱きしめた

「私もやで」

この静寂が、私たちの時間を緩めていく

なあ、怜・・・
どんな未来が見えようと、私たちは望む未来へ進んで行こうな


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