過去ログ - 照「清澄にも麻雀部はあるのか・・・」【咲-saki-】
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732:tell you that I love ...(8-5)[saga]
2012/11/15(木) 02:09:59.43 ID:bSatWB8W0
-side 由子-

「はぁ、ホントに誰もいないのよー」

3−2の教室には誰もいなかった
決勝戦に出ているというのに、どうしてこうなってしまうんだろう

「ま、静かでええやろ」

恭子は窓際の柱に背をあずけた

「それで、代行は何て言っとったんや?」

私はまずは絹ちゃんが仮病であったことを伝える

「まあ、それは想像の範疇やわ」

流石に恭子、その程度のことは分かっていたようだった

「でも、それでよく洋榎が納得したな?」
「2点目、サッカー部を集めて後で赤阪先生がみんなにこれまでのことを説明したいって」
「む、それは予想外やな」

考え込み、恭子はため息をついた

「まあ、もともとどこかでバトルせなならんかったんや。向こうがその場を作ってくれるなら手間省けたと考えるべきか・・・」
「でも、そのバトル、必要無さそうなのよー」
「ん?」

おそらく、これは恭子にも予想はできないだろう

「善野先生、夏には戻ってくるみたい」
「え、ほんまか?」

心底嬉しそうな表情を浮かべる恭子

1年の時に一番善野先生に目をかけてもらったのが恭子だった
そこまでの恭子は私と同じDFだった。入ったときは私の方が上手かったくらい

でも善野先生がMFにポジションを変更して、徹底的に手ほどきをした
その結果、みるみるうちに才能を開花させ、2年の春にはすでにレギュラーを獲得するようになった

でもその矢先に善野先生が病気で倒れたのだった
そして急遽顧問に就任したのが、赤阪先生だった。サッカーの経験すらないので、代行顧問として

「うん、だから赤阪先生言ってたのよー。そもそも夏のレギュラーの決定権は自分にはないって」
「・・・・そうか」

笑みはすぐに消えて、またいつもの思案顔に戻った

「じゃあ、レギュラー剥奪なんてのは、もとから空手形やったってことか」
「そうなるのよー」
「となると、この後説明したいってのは、なんでそんなことしたかって話か?」
「そこまでは聞いてないのよー」

話の流れからすれば、それくらいしかないと思う

なぜ私をレギュラーから外すと嘘をついてまで3−1のオーダーから外そうとしたのか
そして絹ちゃんを仮病で下げさせた理由

「・・・宮永照を負けさせるために仕方なく、なんて今更言われたところで特に驚きはせんけどな」
「それで私のことは説明つくけど、絹ちゃんは?」
「昨日の絹ちゃん見とれば、漫ちゃんの方が宮永に対抗できる可能性あるからってだけやろ。もし交代が自由なら、私でもそうしとる。洋榎や絹ちゃんには悪いけどな」
「なら、なんで照を負けさせたいのかって話になる?」
「・・・・それ聞いたところで、どないなるって話やけどな」

まあ確かに・・・
なんとなく疑問が解消する程度のことでしかないのかもしれない

「まあ、代行にもサッカー部の洗礼を受けてもらうくらいのことはせんと気は治まらんけどな」

赤阪先生のエクストリーム土下座・・・
それは確かに見てみたい気はするのよー

「まあ大体の事情は分かったわ」

恭子は柱に預けていた体を、勢いをつけて起こした

「戻ろか」
「なのよー」


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