過去ログ - 照「清澄にも麻雀部はあるのか・・・」【咲-saki-】
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894:tell you that I love ...(8-7) ◆oeEeLVGR7U[saga]
2013/01/06(日) 22:07:46.09 ID:G3y4CGvI0
-side 淡-

負けた・・・
負けちゃった・・・・

うう、教室に戻りづらいな
居づらいから対局室はすぐに出たものの、一人になった途端泣きたくて仕方ないよ
でも、私が泣くなんて柄じゃないし
そんな弱いとこ見せたくないし・・・

自分の教室の近くまで来たけど、やっぱり戻るのは辛い
はぁ、このまま表彰式とかサボっちゃおうかな・・・

「淡さん!」

今、一番聞きたくない声がした
ノドカが、教室から少しい離れたところから私を見つけて駆け寄ってきた

「まったく、こんなところでフラフラして、道にでも迷ったんですか?」
「サキじゃないし、こんな所で迷わないよ!」

思わず言い返して、ああ道に迷ったってのに乗っかっておけば良かったと思ったけど
それはもう後の祭りで・・・

「そうですか。道に迷っていないとなると、教室に戻るかどうか迷っていたというところですか・・・」
「ううっ、どうしてそうストレートに言うかな・・・」
「淡さん相手に婉曲表現しても通じませんから」

そう言って、ノドカが手を差し出してきて

「さあ、教室に戻りましょう」

だけど、私はその手を取ることはできなかった

「まだ、そんな覚悟できてないよ・・・」

あれだけ大口叩いて、みんなに合わせる顔ないよね

「私はドライなんだと思います」

そんな私を見て、ノドカはため息をつく

「咲さんはもう泣きそうな顔をしていましたけれど、私にはそこまでの感情は生まれなくて。麻雀は勝つ時もあれば負ける時も当然ありますから、今回の結果だってその事象のひとつに過ぎません」
「そうかもしれないけどさ・・・」

言いたいことは分かるけど、まだそんな慰めを素直に受け入れられるほどの気持ちにはなってなくて
それを察したのか、ノドカは微笑んだ

「慰めが不要でしたら、敗因は淡さんですって言えばいいんですか?」
「ほんと、ストレートに言うね。そういうとこ、嫌いじゃないよ」
「じゃあ好かれついでに苦言を呈しておきましょうか」

曰く、混一清一を目指している石戸霞に字牌で振り込むのは不用意すぎる
曰く、大三元でトップに立ったのにダマで役のある手でリーチは必要ない

・・・うん、言い返せない。だけど、

「2向聴にわざと保ってるとか、オーラスの振り込みは不用意とか言わないの?」

どちらかというと、責められるのはそちらかと思っていた
オカルト否定のノドカだから・・・

けど、ノドカは首を振る

「言っても仕方ないことに口出しする気はありません。ただ、今言った2つはオカルトとか関係なく直せた部分じゃないですか?」
「あはは、そうだね・・・」

結局、自分の慢心が招いた敗北ってことでしょ?

もう、無理かなぁ・・・

「ねぇ、ノドカ・・・」
「なんでしょう」
「泣き顔見られたくないんだ。いいかな?」
「ええどうぞ」

ノドカの大きな胸に飛び込んだ時には、もう涙が溢れて止まらなかった

ごめんね、みんな・・・
私のせいで、負けちゃたよ・・・


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