過去ログ - 照「清澄にも麻雀部はあるのか・・・」【咲-saki-】
1- 20
944:tell you that I love ...(8-7) ◆oeEeLVGR7U[saga]
2013/01/25(金) 22:47:04.58 ID:y6WeG5Yq0
「なあ、すこやん・・・」
「なぁに?」

まだ俯いたまま
うん、それでいいよ・・・

私も、面と向かって話されたら、きっと視線を泳がせてしまうから

「夏になったら善野先生帰ってくるんよ」
「そうなんだ・・・。確か倒れたの、私が辞めてちょっとしてからだったんだよね」
「サッカー部の顧問代行もそれで終わるから、潮時かななんて思うんよね」
「うん、そうしなよ・・・」

私だって辞めている
なのに続けろなんて言えなかった

「久しぶりに、郁乃ちゃんのご飯も食べたいななんて、思ってたところだよ」
「せやな、せやなぁ・・・・」

郁乃ちゃんがしゃくりを上げはじめる

もう、泣かないでよ
私は慰めたりするの苦手なんだから・・・・

「何食べたい? なんでも言ってや・・・」
「カレーかな。私たちが最初に食べた」
「・・・・あの頃より、もっと上手くなっとるけどな」
「楽しみだね・・・」

もううまく言葉を紡げていない郁乃ちゃんを、そっと抱き寄せた

ほんと、なんで私なんかのためにここまでしてくれたんだろう
ここまで、泣いてくれるんだろう・・・

「離れてみて分かるよ・・・・。私、郁乃ちゃんがいないとなんにもできないって」
「・・・もう、離れたらあかんよ」
「そうだね・・・」

それでも、どこかで思う
ここまで想ってもらえるほどに、私は価値のある人間なんだろうかって
こんなことになるんだったら学校に、残るべきだったんじゃないかって・・・

そうは思えど、あの人の影がちらつく
結局、私には逃げるしかできなかっただろう



――次の電車がもうすぐ到着すると、アナウンスが入った



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/1003.94 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice