過去ログ - 照「清澄にも麻雀部はあるのか・・・」【咲-saki-】
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973:tell you that I love ... (Epilogue) ◆oeEeLVGR7U[saga]
2013/02/22(金) 00:15:15.84 ID:9S+0C2nA0
-side トシ-

『赤阪先生の辞職撤回に関する嘆願書』

目の前に積まれた書類と、それを持ってきた生徒をまじまじと見比べた

生徒会長の竹井久、サッカー部部長の愛宕洋榎、そして同じくサッカー部の末原恭子
今回の嘆願書の発起人だった

「・・・よくこれだけ集めたね」
「週明けの月曜日から3日間で、全校生徒すべての署名を集めました。ご精査ください」

全員とは・・・
まったく、赤阪先生は愛されているんだねえ

とりあえず最初の数枚だけ見て、一息つく。
全校生徒は約2000人。よくもまあ、これだけ集めたものだねぇ・・・・

「分かったわ。これは私が責任をもって理事長に届けます」
「ありがとうございます」
「よろしゅう」
「よろしくお願いします」

3人がそれぞれに頭を下げた

退室を促して3人が部屋から出ていくのを見届けると、すぐに扉をノックする音がした

「どうぞ」
「失礼します。お呼びでしょうか?」

入ってきたのは、赤阪先生。表情はこわばっているように見えた
私は署名の束を軽く叩いた

「この3日間、どんな気分でこの活動を見守ってたんだい?」
「生きた心地はしなかったですね。私はもう辞める気やのに・・・。クビにされるなんて言わんと、辞めたいから辞めるって言えばよかったです」
「まあ、そのへんは手は回してあるけどね」

流石に理事長が先生をクビにしようとしているからと理由で動かれるわけにはいかないからね
今来ていた3人には、赤阪先生の自発的な辞職を思いとどまるようにという名目の署名を募るように頼んである

「ご迷惑おかけしました。それも含めて、私は辞めるべきやと思ってます」
「・・・・昨日、理事長と話をしたよ」
「私のこと、役立たずとでも言ってましたか?」
「辞職するそうだよ」
「・・・は?」

はは、予想外に射抜かれたみたいな表情をしてくれるねぇ
まあ私もそれを聞いたときは、もしかしたら同じような表情をしたのかもしれないねぇ

「誰が辞職するんですか?」
「だから、理事長だよ。理事長が辞職する」
「そんな突然、なんでですか?」
「さぁ。一身上の都合じゃないかい。あの人も年だしね」

私も辞めるとしか聞いていないからね。いろいろと予想はできるけれど・・・

「それで、私が臨時で理事長になるということで手筈を進めているんだよ」
「すいません、急すぎてちょっと事態についていけてないです・・・」
「畳み掛けるようで悪いんだけど、まだ話はあるんだ」
「・・・・なんでしょう?」

この一瞬でフルマラソンでも走ってきたかのように疲れはててしまった赤阪先生だけど
これを聞いたら、どんな反応をするのかね

「小鍛治健夜を呼び戻そうと思うんだけど、どう思う?」
「え、すこやんを・・・・」

思わずすこやんと呼んでしまってしまい、赤阪先生は慌てて口を塞いだ

「あ、すいません・・・。小鍛治先生を?」
「ふふ、別にすこやんでいいんだよ?」
「・・・・小鍛治先生は、了解しているんですか?」

流石にすこやんとは言わないか・・・
私は苦笑を浮かべながら、首を振った

「まだだよ。けれど、理事長が正式に辞任したら、声をかけようと思っているわ」
「そうですか・・・・」


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