過去ログ - 春香「リボンを結んで」〜オーソドックスガールズストーリー〜
1- 20
126:1 ◆6VUvxtY276[saga]
2012/08/02(木) 16:55:58.33 ID:5P+gS2El0


「7272727272……」

「(くっ!?)」

「(わわ、千早ダメだって……!!)」

 ドアの向こうから千早と真の声がする。さっきからちらちらこっちの様子を伺っているのにはとっくに
気付いてるんだよ。いいからとっとと入って来い。俺がドアを開けると、千早と真が気まずそうな顔をして
病室に入って来た。

「こんにちは千早ちゃん、真。お見舞いに来てくれたんだね。ありがとう」

 春香が笑顔で挨拶する。しかし対照的に、真と千早の表情は晴れない。

「ゴメン春香……、ボク達フェアリーズに勝てなかったよ……」

「絶対勝つって言ったのに約束を守れなくて……、そればかりかあなたをこんな辛い目に遭わせてしまって……」

 
 しかし春香はそんな2人をそっと優しく抱きしめると、優しく背中を撫でた。

「気にしないで。2人が私の為にステージに立ってくれただけで十分だよ。それに私の方こそ大事なTOP×TOP
 休んじゃってごめんね。また私を仲間に入れて欲しいんだけどいいかな?」

「当たり前じゃないか!春香がいないとボク達のユニットは完成しないよ!!」

「春香……、言ったでしょう?私達はずっと一緒だって……!!」

 春香達は3人で静かに抱き合っていた。まあこいつらならまた一緒にやれると確信していたから、最初から
心配してなかったが……

「(プロデューサーさん、プロデューサーさん!)」

 ふと気づくと春香が二人を抱きながらこちらを向いて、口だけ動かして何かを伝えようとしていた。何だ?

「(ケーキ買って来て下さい!クリームがたっぷり乗ったやつですよ!クリーム!)」

 どうやら2人が元気になるのに必要らしい。こいつのこういうところは頼もしいんだが、何だか見ては
いけないものを見ている気がする。春香に女の怖さを感じつつ、俺は静かに病室を出るのだった。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
204Res/269.57 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice