過去ログ - 天井亜雄「私は、何を為すのだろうか」
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◆n7YWDDtkCQ
[saga]
2012/08/03(金) 01:08:23.27 ID:U91dfb3e0
ごろごろごろ、転がっていたボールがピンにぶつかり、抜けるような音が拡がる。
少し逸れた軌道は正面の一本に当たらず、左側を削ぐように吹き飛ばした。
ふらふらと揺れる真ん中寄りの数本を見守るが持ちこたえられてしまった。
天井「五本……」
青髪「一投目なんてそんなもんやでー、次で残り倒せばOKや」
球を投げたのは、実は数年ぶりである。
前の職場のレクリエーションで同僚達と行ったのが最後ではなかったか。
最初の数投は感覚を思い出すための捨てとしても、どこまでやっていけるか。
天井(まずは上手く中央に通すことからだな……。一度掴めればまだ何とかなる!)
布束「正直ハンデ30でも足りないわ。Results from, 私これで三回目なのよ……っと!」
サイズも何となく小さいような軽い球はごろんごろんと斜めに進み、右奥の三本を辛うじて巻き込んだ。
白々しい照明の下で、く、と軽く唇を噛みながら戻ってくる。
天井「私と傾向が似ているな、まずは真ん中を上手く狙いたいのだが」
青髪「投げる時、円……の四分の一? 扇形? を描くようにすると良いで」
布束「If you meant, 弧、かしら。次は意識してみるわ」
ボールが重過ぎる可能性も考えたが、しばし帰って来た球には「6」と書かれている。
以前炎天下に行った運動実験の雪辱を晴らすとかで最近運動しているらしい布束にとっては、逆に少し軽いくらいかもしれない。
青髪「いっくでー!!」
軽快に放たれたボールは若干右に寄り、ぱかんと半分以上を薙ぎ倒す。
勢いもあり、中心を捉えていればストライクも出せるような球。
布束「六本ね……。How should, 軸がずれる癖は全員一緒なのかしら?」
青髪「そう思うやろ? こっからがボクの技や」
いつにも増して悪戯めいた笑みを浮かべている少年をこの時は強がりだと思っていたのだが。
第二投、残りを削り切れなかった天井とガーターの布束を尻目に、彼は堂々のスペアを決めたのだった。
固まっていた四本に、まるでボールが吸い込まれるように。
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