過去ログ - 禁書目録「それはきっと、幸せだった頃の夢」
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40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/07(火) 23:54:01.27 ID:Wiz6b3VDo
視線の先には青空があった。

高気圧に包まれた学園都市はよく晴れていた。
雲ひとつない青空は抜けるようで、けれど清々しさとは一切縁のない色をしていた。

冬の青だ。

混じりけのないただただ純粋な青が広がっている。
その下を行く者にとってはただ寒々しいものでしかないのだが。

そんな一色きりの、けれどよく見ると幽かに渦を巻くような微妙な色彩を帯びている色の隅に飛行船が浮かんでいた。

白い気嚢の側面に設置された超大型ディスプレイは毎日のように発表される新たな研究成果を喧伝している。

今表示されているものは発達障害に対する遺伝子学分野からのアプローチの研究成果だ。
      まほうのじゅもん
どうのこうのと専門用語を並べられてもDNAくらいしか意味が分からないが。

講義を右から左に聞き流しながら何の気なしに謎の横文字羅列を流し読みしていたからだろうか。
ようやく自分の置かれている状況に気付いた上条当麻は自分の迂闊さを呪った。

(出遅れた……)


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