399: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/09/16(日) 00:56:32.90 ID:kx1z5YUZ0
四月一日「佐々木さん!」
目の前が赤く染まる。血だ。紛れもない、暖かい血液。
物干し竿と呼ばれる彼の愛刀が自身の主人の胸を貫いていた。
どこか遠いところから現実を見ているような気がする。
ああ、霊でも血が出るのかとおかしなところで感心した。
キャスター「妙な気を起こすから、こうなるのよ」
自害を命じた張本人であるローブをきた女性がそう囁き、こちらに迫ってくる。
そうだ、逃げないと。
佐々木さんは俺のために時間を稼ごうとしてくれた。
無意味なことだと分かっていたのに、こんな俺のために、彼は。
だから、なんとしても俺は生きのびなければいけないはずなのに。
四月一日「ッ・・・!」
彼にはまだ僅かに息があった。
あと数十秒後に死ぬだろう。動くどころか話すことすらできないに違いない。
けれど、まだ確かに霊としての彼は生きていた。
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