過去ログ - システムさん「安価で女装ギャルゲー風SS」part3
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821: ◆EEWQeQ.ZIg[saga]
2012/08/21(火) 02:38:04.48 ID:kEs+9UrU0
貴方は考え込んだ。

貴方は、思う。貴方には、真に言える自己と言う物が無い。
何が嬉しくて、何に怒って、何に悲しんで、何を楽しく思うのか。
喜怒哀楽が欠如した人間、それが、貴方の正体、だと思われる。

だから貴方は自分を作る。そんな欠落を見せない為に、自分を作った。

なら、その作った自分は偽物。そう、その、はず。

だけど、それなら、この一ヶ月の間、みんなと過ごし、そして得た感情は、偽物なのか。
貴方が度々見せた感情は、全て……?
眼鏡と触れ合い、一喜一憂した、その全てが、偽物であるはずはない。

そう信じるのならば、貴方は……。

貴方「全部、本当の私です。感情的な私も、冷たい私も全部本当の私です」

何を、否定する理由があるのだろう。偽物だから、偽物が得た物は全て抱いた幻か。
違う、と思う。その全てでさえ、貴方。「貴方」。

ただ、それでも残る違和感を払拭するのなら、言い方を変えればいい。

貴方「他に言えるとすれば……感情を求める事に感情的なのが私、ってところですね」

ああ、決まった。貴方の、生き方が。
探していた、貴方の、心が。

眼鏡「……そう。――さんは、全部、残らず、あなたなのね」

貴方「そう、だと思います」

眼鏡「良かった。それが聞けたのなら私……あなたの事を信じられる」

眼鏡「ありがとう。紅茶、美味しかったよ」

貴方「帰りますか?」

眼鏡「用は、済んだから」


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