過去ログ - インデックス「フィアンマに、安価で恩返しするんだよ」
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15: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/08/08(水) 23:00:43.90 ID:qj3AooZX0

同居人が増え、多少内装を明るくした自宅にて、右方のフィアンマは。
マフィアの地上げのようだ、と思いつつ、文章を思い返す。
まるで愛人が夫から妻を奪い取ったかのようで少々気が引けるが、フィアンマは自分が不快になるような事は考えこまない主義だ。
嘘混じりの文書は、今頃イギリス清教に届いているだろう。
『首輪』は徹底的に破壊した。
『竜王の殺息』含め諸々の攻撃は『聖なる右』で防ぎきったため、何も壊れていないし、誰も傷ついていない。
事前に『聖なる右』安定化(=制御)に必要な知識を、意識のある状態のインデックスに聞き、学んでおいた事が功を奏した。
神裂はフィアンマに向かって何度も何度も頭を下げ、ステイルも少々不満そうではあったものの、フィアンマに感謝した。
フィアンマ本人としては、これから飼おうと思う猫に邪魔な『首輪』があったために外し捨て、ノミ取りをした程度に過ぎないのだが。
また、『禁書目録』として利用する必要も無い。
彼は世界を救うつもりでいるが、その為に必要なものの一つ、『禁書目録』の知識はもう学んだ。
故に、フィアンマはもうインデックスを『禁書目録』として扱う必要は無い。
それでも彼女を手元に置いておく理由は…。



人に選ばれた教皇はフィアンマの行動報告に感動したらしく、特にお咎めもなく。
というより、そもそも今までの流れでフィアンマを咎められる人間は居ないのだが。
今頃最大主教は何を考えているだろうか、と退屈しのぎに思案しつつ、フィアンマはふとインデックスへと視線をやった。
もぐもぐ、と頬張っているのは、先ほどケーキ屋でふと目に止まり、フィアンマが購入したホールケーキ。
上部分はティラミス、下部分はショートケーキ、という不思議な構成だ。
カットする素振りが無かったのを妙に思ってはいたが、どうやらスプーンで直接食べているらしい。
まぁ良いか、と結論付け、フィアンマは自分で先ほど淹れたアイスミルクティーを飲む。
牛乳によるまろやかな甘さが口の中へ広がる。砂糖とは違い、嫌味な甘ったるさはない。



ケーキを食べてお腹いっぱいになったインデックスは、部屋のソファーに座って暇潰しを探していた。
本棚になる本は全て昨日読み、覚えてしまった。
ちなみに、フィアンマ…ミハイルが、『右方のフィアンマ』という身分にあるということは、既に知っている。
それでも、いや、むしろ、そんな難しい地位にありながらも、イギリス清教に所属する見ず知らずの自分を(たとえそこにどんな理由があったにしても)助けてくれた事に、インデックスは感謝していた。
ローマ正教の影、至上のトップにありながら、気まぐれかもしれないけれど、何の関係も無い自分を助けてくれた。
もう自分は覚えていないけれど、友人だったらしいあの二人の心も、同時に救ってくれた。
お腹一杯ご飯を食べさせてくれて、優しくしてくれて。
どうにか恩返しをしたい、と思ったけれど。
料理を作ってあげたいと思ったが、自分は家事が苦手だ。

インデックス(…フィアンマ…ううん、ミハイルに、お礼したい、な)

ちら、とインデックスはフィアンマを見やる。
フィアンマは眠いのか、テーブルに上体をもたれ、ぼんやりとしていた。
疲れているのかな、と思いつつ、インデックスは真剣に考える。

インデックス(何をしたら、喜んでくれるかな…?)





インデックスはフィアンマに何をする?>>+2


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