過去ログ - インデックス「フィアンマに、安価で恩返しするんだよ」
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217: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/08/29(水) 21:00:46.85 ID:gH4mfHSj0

インデックス「オムレツ…はあんまり自信無いから、あれが良いかも」

彼はあまり和食を口にした事が無い気がする、と思いつつ。
インデックスは長い髪が料理の邪魔にならないよう簡素なゴムで纏める。
髪留めをズラして痛い思いをしてしまわないよう、気をつけながら。
入浴する時やプールに行った時など、無くしそうな、或いは着けてはいけない場面以外では常に着けている髪留め。
彼が帰ってこなくても、この髪留めを大事にしていればすぐ帰ってきてくれるような気がして。

インデックス(お料理を美味しく作れるのは良いお嫁さんになれる条件…)

オルソラと料理中に言われた事を思い出し、ちょっぴり顔を赤くしながら。
インデックスはいそいそと器に卵を割った。
殻が入ってしまわないように気をつけて、慎重に。
醤油は手元にない為、取り出したのは砂糖。
割った卵に、少しずつスプーンで入れていく。
本当はドバッと入れてしまいたいところだけれど、味の調整に自信がないから、少しずつ。
これ位で良いか、と結論付ければ砂糖をしまい、スプーンで掻き混ぜる。
かちゃかちゃ、と数度かき混ぜ、フライパンを熱しつつ油を満遍なく敷いた。
油を注いで行き渡らせ、一度火を止めてから紙で多すぎる油を取り除き、再度火を点け。
よく油を馴染ませたフライパンに卵を注げば、じゅうう、と小気味良い音がする。

インデックス「美味しくなーれ…」

料理を美味しくする最大の調味料は愛らしい。
であるならば、あの失敗した時に比べて遥かに美味しい物が作れる筈なのだ。
たかが卵焼きに全神経を集中させる少女の姿はほんの少し滑稽で、とても可愛らしい。
フライ返しでうまくひっくり返していき、ミルフィーユの如く多重構造にしていって、最後に切れば出来上がり。
あまり綺麗でない端っこ、つまりは切り落としは味見分としていただくことにする。

インデックス「うん、そんなに悪くないんだよ」

少々甘めの味付けにした卵焼きは、自画自賛になるものの、美味しい。
自分の舌を信じるであれば、このまま食卓に出す事が出来るだろう。
とはいっても、この卵焼きだけで夕飯、というのは寂しい。
料理は使う食材をあまり被らせない方が良いと聞く。

インデックス「うー…」

再び悩むインデックスの背中に、声がかけられた。
振り返れば、目を覚ましたらしい彼が無表情でこちらを見ていた。

フィアンマ「…料理か」

インデックス「おはようミハイル、とはいってももう夜だけど」

フィアンマ「昼寝が過ぎた。何を作るつもりだ?」

インデックス「タマゴヤキはもう作ったから、悩んでるかも。何か希望はある?」

フィアンマ「………」

大丈夫なんだろうか、と顔にこそ出していないが考えているのが滲み出ていた。
前回とは比較にならない程、インデックスは料理の腕前が上達しているのだが。

インデックス「今回は大丈夫なんだよ、ミハイルが居ない間に沢山お勉強したんだから!」

自信満々のインデックスを信じてみる事にしたらしいフィアンマは、ようやく希望を口にする。

フィアンマ「…>>219が食べたい」



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