過去ログ - インデックス「フィアンマに、安価で恩返しするんだよ」
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◆2/3UkhVg4u1D
[saga]
2012/09/01(土) 01:06:26.10 ID:u9Gzqo/60
フィアンマは、何やら興奮した男の声を適当に聞き流していた。
霊装を用いて通話(とたとえていいものだろうか)をしている相手は、ニコライ=トルストイ。
ロシア成教の司教で、今回何かとフィアンマは彼を利用している。
小物だが、漁夫の利を求めるらしく。自分は頭が良いつもりでいるらしい。
フィアンマ「…将来設計は今する事ではないと思うが」
ロシア語で簡素にそう指摘すると、フィアンマは簡素且つ高級そうな机に肩肘をつく。
退屈したような表情、その瞳には虚ろさと世界の歪みを憎む心が映る。
フィアンマ「……報告はそれで全てか? 下らん交渉事を行うつもりなら、今すぐ切って別口を捜しても良いのだが」
指先で机に十字を描き、淡々と彼は問いかける。
右方のフィアンマとして、高圧的で傲岸不遜、尊大にして残酷無慈悲な声。
フィアンマ「そう、そうだ。良い子だ。…エリザリーナ独立国同盟、か。なるほど、見つけられなかったはずだ」
十字を描く指先の動きをぴたりと止め、フィアンマは笑みを浮かべた。
機嫌は良い。今の彼は自分の個人的な感情を捨てている。
世界救済に成功すれば、インデックスのことも上条のことも忘れ。
世界救済に失敗すれば、免罪符として存在が担がれることだろう。
そこまでわかっていて尚、彼はもう嘆かない。
自分に優しくは、しない。
ぱたん、と本の形をした霊装を閉じ、フィアンマは立ち上がる。
大天使『神の力』を降ろす為に必要な人材を用意するために。
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